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(萬平)麺をゆでるとα化するな。
そうすると 麺に含まれる水分が30%から50%以上に上がってしまうんだ。
これが 麺の乾燥時間を長くしムラを作る原因となるんだ。
α化するにはもう一つ方法があったんだよ。
蒸すことだ。
とりあえず 3分待とう。
(福子)今度こそ うまくいきます。
♪「丸まってる背中に もらい泣き」
♪「恥じだって一緒に」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「飛行機雲ぼんやり眺む」
♪「心ここに在らず」
♪「年間トータル もししたら」
♪「付き合うあたしすごい?」
♪「とぼけてる眉毛に もらい笑い」
♪「照れだってなんだって」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「もらい泣き もらい笑い もらい怒り」
♪「もらいっ恥じ どんと来い!」
♪「晴天も曇天も霹靂も」
♪「さあ あなたとトゥラッタッタ♪」
はい 3分です。うん。
んっ…。
んっ… かたい。うん もう一分 待とう。
はい 1分です。
(息を吹きかける音)
んっ… いや う~ん…。
少し やわらかくなったけど…。
ああ う~ん…。
もう一分 待ちますか?
いや これは何分待っても元には戻らないだろうなあ。
蒸しても駄目。
う~ん…。ああ…。
何で~。
(神部)ゆうべの あれは何や。
(岡)何やって?(森本)晩ごはんごちそうになっただけじゃろうが。
(克子)せっかくやし晩ごはん食べていったら。
えっ…。いいんですか。
(吉乃)そしたら 支度します。
ありがとうございます!
最初から吉乃ちゃん目当てやったんか。
ちゃう。大奥様に挨拶したかっただけや。
ほしたら 帰りのあの約束は何や。
じゃあ 吉乃ちゃん。今度は一緒に映画な。
はい。映画!?
俺の知らん間にあんな約束しやがって。
何で映画見に行ったらあかんのや。
吉乃ちゃんは喜んどったで。
それは お前らが俺の会社の同僚やから気ぃ遣うただけや。
そんなことないやろ。吉乃ちゃんは正直な子やぞ。
あんなに かわいい子はおらん。そうや!
うわ…。
(2人)あっ…。
吉乃ちゃんに ほれました。
(しのぶ)まあ~!
お前らみたいな武骨な男に吉乃ちゃんは釣り合わん。
タカちゃんはお前と結婚したじゃにゃあか。
俺は 一応 大阪帝大 出てるからな。せやけど今は わしらと同じ立場やろうが。
大体 おばあちゃんが許すわけないやろ。
(鈴)手を出したら 承知しないわよ。
それは…。そんなもん 分からんじゃろ。
お前らなあ。とにかく わしは諦めんけえの。
わしもや。
どこ行くんや。 おいっ ちょっ…ここ 支払いは?
ありがとうございました~。
(アキラ)まっ ここは神部君の おごりやな。
人の恋路を邪魔したらあかん神部さん。
悪者の顔になってきた。なってへん。
君かて おばあちゃんの反対押し切って孫娘と結婚したんやろ。
せやから 俺は 一応大阪帝大 出てますから。
せやから そうやってすぐに学歴をひけらかす。
それが あかんねや。
吉乃ちゃんは どない思てるの?
えっ。
話 したんやろ 吉乃ちゃんと。
実は…。
ほんまに 映画見に行くんか吉乃ちゃん。
せやかて 2人とも ええ人らやし。えっ…。
それやったら応援したったらええやん。
うん。 岡さんも森本さんも友達やろ。
せやから 友達の恋が破れるのを見とうないんですよ 俺は。
ああ… そっか。 優しい。
ありがとうございます。
はい よろしくお願いします。
はあ~ よかった。何の話?
ああ… 吉乃のお見合いよ。
(タカ)お見合い!?いい人 紹介して下さるって。
母親の私に黙って勝手に そんなこと決めんといてよ。
吉乃は もう 25よ。あの子は のんびりしてるから周りで どんどん話を進めていかないと。
好きな人がいたら どうすんのよ。
そんなん 聞いたことない。
ゆうべ来た岡さんと森本さんと気ぃ合うてたよ 吉乃。
一緒に映画見に行く約束したって。
ええっ。そうなん?
冗談やありません。
吉乃は 大きな会社に勤めてるしっかりした人と結婚させます。
また それを言う。
(真弓)営業部の鈴木さんすてきやと思いません?
(恵子)私は 正田さんの方がすてきや思うわ。 スマートで。
鈴木さんの方がスマートです。ねえ 吉乃さん。
う~ん 私は… 武骨な人が好き。
(2人)武骨?
神部さんが?うん さっきまで いたんよ。
せや 岡君と森本君と一緒にな。へえ~ 会いたかった。
いつも擦れ違いやわ。何の話 してました?
何のって…。
ラブやな。ラブ?
そう ラブ。
はあ…。(アキラ)そんなことより萬平さんのラーメン どうなってんの?そうや 福ちゃん。
また駄目でした。駄目?
何でや。 もうすぐ言うたやん。
なかなか 思うとおりにできないんです。
スルメに お湯をかけたって…。
(世良)イカには戻らんど。
せやけど スルメとラーメンは違う!
いや 何 いきなり。
ごめんなさい。ほんまに ごめんなさい。
素早く乾燥させる…。
乾燥時間を早くする。
どうすればいいんだ…。
どうすれば…。
(戸が開く音)
(忠彦)玄関から呼んでも呼んでも返事がないから。
忠彦さん。 ああ びっくりした。頑張ってるんだね 萬平君。
ああ いや ここで毎日 毎日 悩んでますよ。
何でも 新しいもんを作り出すのは大変なことや。
あっ 実は 絵を描いてね。
僕の最新作や。
えっ… 忠彦さんが これを?
画風が変わったんや。
一体 何の絵ですか これは。
自分が感じたままに描いたとしか言いようがない。
家族には不評や。
今までどおりの絵を描いてたら売れたのにって。
せやけど 僕は うれしいんや。
まだ新しいことに挑戦する自分がいたことに。
そうですか。
でも これ よくよく見ると面白い絵ですね。
ほんまに そう思う?
はい。 好きです 僕は。
そしたら 萬平君にあげるよ。
えっ… これを?
君は 挑戦する人間やから。
ああ いや そんな…。
ありがとうございます。あっ いえいえ。
・ごめんください。
はい はい はい。ああ 真一さん。
(真一)久しぶり。
真一さん。忠彦君。
ああ これが。ええ。
そうなんですよ。
いや~ 偶然ですね。
忠彦君も来てたやなんてね。
こうやって3人が顔を合わせるのは真一さんが 好美さんを連れてきた時以来ですね。
ああ。 萬平君がスープを完成させた日だ。
ご家族は お元気ですか。ああ。
そうや… これは先月 旅行に行った時の写真だよ。
これが真一さんの…。(真一)好美と子どもたち。
ああ。すっかりお父さんの顔になってますね 真一さん。
この年になっていきなり子持ちになるなんて夢にも思ってなかったよ。
予想もしないことが起こる。それが人生ですよ。
ああ… 萬平君は どうなんや。ラーメン作りは うまくいってるのか。
失敗ばかりです。なかなか思いどおりにはいきません。
そうか。
かのトーマス・エジソンはこう言うた。
「私は失敗したことがない。ただ 1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」。
萬平君なら できるさ。
ありがとうございます。
忠彦さんが この絵を!?
(源)これは何の絵?
(幸)私が こんな絵描いたら先生に叱られる。
ハハハ。そうかもしれないな。
せやけど 私は好きやわ。
何や知らんけど 見てるとウキウキした気分になってきます。
僕も そうなんだよ。
♪~
君は 挑戦する人間やから。
 回想 (真一)「私は失敗したことがない。ただ 1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」。
麺を作るところまではいいはずなんだ。
えっ。
問題は そこから先なんだよなあ。
♪~
ああ…。
萬平さん お風呂は?
スープエキスにつけないんですか?
ああ。 エキスにつけるとその分 水分量が多くなってこう 乾くのが遅くなる。そしたら どないするんですか。
これに スープエキスをかけてみる。
かける?ああ。
どうしても ムラになるなあ。
駄目だ。 やっぱりムラになる。
う~ん 駄目ですか。
そしたら…。
あっ。うん?
これは!じょうろか。
はいっ。
(2人)おお~。
これはいい!
おお! よく思いついてくれたな 福子。


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