2年連続4度目のトリプルスリーを目指すヤクルト・山田哲人内野手(26)が6日、さらなる進化へ闘志をみなぎらせた。目指すのは、自身初となるゴールデングラブ賞。「打撃だけじゃなく、守備でもチームに信頼されて、そういう賞を取れるようになりたい」と、同賞の二塁手部門を昨季まで6年連続で独占している広島・菊池涼に挑戦状をたたきつけた。
セ・リーグの最優秀選手(MVP)をはじめ、数々の打撃タイトルを手にしている山田哲も、守備のベストナインと呼ばれる同賞はこれまで縁がなかった。「高い壁ですけど、菊池さんを超えないとゴールデングラブ賞は取れない。菊池さんはどんなに難しい体勢でもアウトを取るところが評価されている」
最大のライバルは昨年末の契約更改時、今オフにもポスティングシステムを行使してメジャー挑戦する意向を球団に訴えている。「直接対決」は今季が最後になるかもしれないだけに、守備力向上を掲げる山田哲のトレーニングにも熱がこもる。
浦添キャンプ第2クール初日のこの日は特守に取り組んだ。宮本ヘッドコーチから約1時間で264本のノックを受け、取り損ねたのはわずか1本だけ。宮本コーチは「よく足が動いていた。足をつくると打撃にもいい影響が出る」と攻守両面での成長に期待を寄せた。
今季初実戦となる7日の紅白戦から、名手・菊池涼超えへの挑戦が本格スタートする。今季のトリプルスリー男は走攻守でフル回転するつもりだ。 (小林良二)