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【プロ野球】

輝星に適当のススメ ノーワインドアップ解禁50球

2019年2月6日 紙面から

2軍キャンプで、ブルペンでの2度目の投球練習を行った日本ハム・吉田輝=国頭で(七森祐也撮影)

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 日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農=が5日、国頭キャンプ2度目のブルペン入り。初回に比べ周囲の評価は上がったが、本人は不満顔。完璧を求める右腕に荒木大輔2軍監督(54)は適当のススメを説いた。

 低く鋭く白球が伸びる。これまでセットポジションからの投球を続けてきたが、ノーワインドアップを解禁し、直球に変化球を交えて50球。初ブルペンに比べて明らかにスピード、切れともに増した。

 視察したフィリーズの大慈弥環太平洋担当部長は「すごく直球が食い込んでくる感じ。145キロくらい出てた。カーブも通用する」と興奮気味に語り、メジャー最強右腕、バーランダー(アストロズ)を引き合いに出した。加藤2軍投手コーチも「前より良くなった」とうなずいたが、吉田輝の表情は浮かない。「周りから良くなっていると言われるけど変わらない。指に掛かった球もあるけどまだ甘い。良いときは映像を見て『カッコいいな』と思うけど、それがない」。どこまでも求めるものは高い。

 ここでアドバイスを送ったのが荒木2軍監督だ。「良かったと思うけど本人は不満そうだったね。求めすぎのところがある。完璧主義はヤバい。プロで状態が良い日なんて限られる。抜く部分も持たないと」。自身も全国民の注目を集めてのプロ入り。期待に応えようとする気持ちが空回りを生むこともある。新人当時、ブルペンで思い通りにいかないときは「オレは実戦タイプ」と割り切っていたという。

 吉田輝自身は「シーズン前に納得いく球が投げられれば」という。形もイメージしながら、一歩一歩進んでいく。 (土屋善文)

 

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