アイドルが相次ぎ卒業、解散する一方で、最近はグループから「卒業しない派」の活躍も目立っている。そこで、グループアイドルの在籍年数を一覧にしたのが表。今や活動歴が10年を超える女子アイドルは珍しくない。
最長はNegicco結成以来のメンバーであるNao☆、Megu、Kaedeの3人。もともとは新潟を拠点とし、2003年に地元ネギのPRのために結成されたグループ。18年7月に15周年を迎えたが、過去に西寺郷太、小西康陽、池田貴史らから楽曲提供を受けるなど、その音楽性の高さから徐々に評価を高めていった。
最近はアイドルフェス出演や対バンライブなど、地元以外での活動も多い。12年以来、7年連続で出演している「TOKYO IDOL FESTIVAL」の総合プロデューサー・菊竹龍氏は「今年はオールスタンディングの野外ステージであえてお客さんを座らせたり、昨年はアカペラで歌うなど、自主的に演出を考えてくれるのがありがたい」と話す。豊富な経験と対応力の高さへの信頼度は高い。
14年目となるのは9nineの結成以来所属する佐武宇綺と西脇彩華。過去何度かのメンバーチェンジを経て、16年からは4人組として活動する。年1~2枚程度のリリースとマイペースでの活動ながら、今年は初の単独海外公演を香港、台湾で成功させるなど新たな挑戦も続けている。11年以来出演するなど(14年は欠場)、こちらも「TIF」の常連グループだ。
これに続くのが、AKB48唯一の1期生である峯岸みなみ。05年12月の劇場オープン時から在籍し、この年末で丸13年。13年からチーム4、15年から今年5月までチームKのキャプテンを務めるなど、後輩の育成にも手腕を発揮している。
■AKB48は6人が10年超え
この他、AKB48では3期生の柏木由紀、4期生の大家志津香、5期生の宮崎美穂、指原莉乃、そしてSKE48唯一の1期生・松井珠理奈までが10年選手だ。大人数で入れ替わりの激しいAKB48グループだが、総選挙では指原が17年まで3年連続1位、そして18年は松井が初の女王に輝いた。グループにおいて、在籍年数の長さや年齢は決してデメリットではないといえるだろう。なお、AKB48の6期生から8期生までは全員が卒業済み。総監督の横山由依ら9期生3人が、19年9月で10周年を迎える(竹内美宥は卒業を発表)。
5月に結成10周年を迎え、記念ライブを東京ドームで開催したのが、ももいろクローバーZ。18年1月に有安杏果の卒業という激震はあったものの、半年遅れて加入した佐々木彩夏も、11月で10周年を迎える。AKB48グループとは対照的にほぼメンバー固定できたももクロは、常々「結婚しても続けられるグループ」を標榜。新たな女性アイドル道を突き進んでいる。同じスターダストプロモーション所属のアイドルグループでは、妹分の私立恵比寿中学も来年10周年。結成メンバーとしては真山りかが唯一、現在も在籍している。
なお、最近は「女子アイドル枠」で語られることが少ないため、ランキングからは外しているが、Negicco以上に長く活動しているグループにPerfumeがいる。結成は00年となるため、活動は19年目に入った(あ~ちゃん、かしゆかの2人。のっちは翌01年の加入)。19年2月にあ~ちゃんが誕生日を迎えると全員が30代となる。3人は長く活動できる女性グループとして、1つの形を示したパイオニア的存在といえるだろう。
(日経エンタテイメント! 山本伸夫)
[日経エンタテインメント! 2018年11月号の記事を再構成]