遠藤、アジャ打法でマルチ

　イメージ通りの打撃でマルチ安打だ。中日・遠藤一星外野手（２９）は３日、実戦形式の「実戦練習」で３打数２安打。１打席目は福谷から鮮やかに中前打、２打席目は柳から右翼線二塁打。「バランスよく打てていると思います。うまい感じで間合いが取れている」と納得顔だった。

　キャンプ初日の１日と２日のティー打撃。上半身をひもでしばってスイングする遠藤の姿があった。１月の大島との自主トレで、参加していたロッテ・井上が行っていた練習方法だった。「体からバットが離れないようにです。一番力が伝わるのは体の近くなので」。昨季２４発放ったスラッガーからヒントを得て、力強い打球を生み出した。

　大島からは上半身と下半身の連動を指摘されている。「バットの軌道、体の使い方がうまくできている」。昨季はプロ入り最少のたった２試合の出場に終わった。後がないことは分かっている。必死な男が、初の実戦形式で好スタートを切った。　（島田明）