中日の松坂大輔投手(38)が3日、今季のモデルチェンジ構想を明かした。カットボール中心だった昨季の組み立てを変え、新スタイルで相手を惑わす狙い。この日は北谷球場のブルペンに初めて入り、シャドーピッチングを繰り返した。
「実戦練習」の裏で松坂が動いた。グラブとタオルを手にブルペンで腕を振る。新たに導入された7秒後に映像が見られるシステムを使い、脚の運びや腕の角度を確認。「すごく便利」と感嘆の声を上げた右腕は、続いてある考えを明かした。
「一つちょっと重点的に取り組みたい球種があるんです」
昨季はカットボールが全投球の40%を占めた。直球は21%でスライダーが15%。ツーシーム、カーブ、チェンジアップ、フォークは10%以下だった。思い描くのは横の変化ではないといい、昨季あまり使わなかった球を増やすとみられる。
カットボール頼みから脱却できれば、投球の幅は広がる、昨季のイメージが付いた相手を困惑させることにもつながる。「キャンプ、オープン戦で投げていって、シーズンでも使えるとなれば積極的に使っていきたい」。スロー調整を宣言しているとはいえ、やはり背番号18からは目が離せない。 (高橋雅人)