【ドラニュース】大野雄、圧巻MAX147キロ バット2本へし折った2019年2月4日 紙面から
中日の大野雄大投手(30)が3日、北谷球場で今キャンプ初の実戦形式となる「実戦練習」に登板し、打者4人を1安打に抑えた。最速147キロの直球で押しまくり、バット2本を折った圧巻の投球。0勝に終わった昨季の雪辱に燃える左腕が、復活への階段をまた一つ上がった。 「口から生まれたサウスポー」とも称された男が投じた球は、口よりもはるかに雄弁だった。全10球のうち9球を占めた直球はすべてが145キロ以上で、平均球速は146・3キロをマーク。今季に懸ける思いをぶつけた大野雄が息をついた。 「結果を出すことしか考えてなかった。真っすぐは走りも良かったし、球が強かったのかなと思う。いい内容で帰ってこられてホッとしている」 この日は想定されていた紅白戦ではなく、投手計12人がカウント0-0から打者4人ずつと対戦した「実戦練習」。過去2度の開幕投手を務めた左腕は登板を通達された3カ月前から準備してきたと言う。今季初の実戦形式。しかも1番手に指名された。「変な投球はできない」との重圧もあったが、結果で応えた。 先頭の京田への初球は146キロがシュート回転。甘く入った分、打球は詰まりながらも右翼線に落ちた。無死二塁。「点はやりたくない。京田はかえさない」。そう力みがちな場面で、オフの取り組みを徹底した。上体が前に突っ込まないように「間」を意識した。 高橋には147キロを続けて一ゴロ。バットをへし折った。京田に三塁進塁を許しても慌てない。続く大野奨は3球ともバットに空を切らせて三振。最後は146キロで松井佑のバットを折り、遊ゴロに仕留めた。 昨季のように大きく球が抜けることもなく、ボール球も1球のみ。他球団の007も警戒レベルを上げた。巨人の中里スコアラーは「速い」とひと言。ヤクルトの石堂スコアラーも「この時期なのに、真っすぐがすごくきていた」と評した。
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