南京大虐殺の事実に関しては昨日の記事で書いた通りであり、日本軍の一般市民に対する強盗殺害行為は隠しようがない歴史的な真実であり、研究者も国籍を問わず、南京大虐殺は実際に行われたものとしていますが、日本人の議論だけが全世界の理性と全ての研究者を敵に回す形で、存在しなかった、中国の捏造だと主張しています。
06年に訪中した安倍総理は、当時の胡錦濤国家主席と会談し、南京大虐殺に関しての共同研究を提案して、中国側が受け入れたことによって、日中からそれぞれ研究者を出しての共同研究が始まりました。
結果は日本の「愛国者」たちにとっては無残なものとなりました。安倍総理が選んだ、南京はなかったとする人たちが中国を言い負かして捏造を認めさせると、「愛国者」たちは共同研究が決まったときに言っていましたが、出された結論は、1937年12月の南京では間違いなく日本軍が一般市民に対する虐殺行為をやっていた、殺された人の数は20万人から30万人のあいだであって確定できないが、なにもなかったということはあり得ないといったものでした。
今の日本で南京大虐殺は中国の捏造だと叫んでいる「愛国者」たちは、自分たちが絶対支持する安倍総理が言い出したものであるにもかかわらず、この日中共同研究の結論に関しては意図的に無視しています。自分たちが好まないものは無視して良いという、ネトウヨ特権を行使しているわけですが、そういう身勝手が今の日本では通ってしまいます。
そして日本の「愛国者」たちは、史実としてどうであったかという議論から、日本人か、中国・韓国人かといったところに論点を移して、日本人であることの踏絵として南京大虐殺を使おうとする方向に戦略を転換しました。
日本人である限り中国が捏造した過去の日本のありもしない悪事をあったと考えるはずがないから、南京大虐殺があったと主張している人たちは日本人ではない、日本人になりすました在日韓国朝鮮人であり背乗りした中国の工作員であると認定してしまうのです。
南京大虐殺があったとする人たちを在日韓国朝鮮人や中国の工作員だとしてしまえば、日本人の意見は無かったということで一致するわけで、それで世論が統一されるのですから、歴史修正主義を掲げる「愛国者」たちにとってはこんなに美味しい結論はありません。
さらには、南京大虐殺がなかったと考えることが出来る人間には愛国心があるが、中国に同調してあったと考える者は反日的価値観を持っているとしてしまえば、自分たちとは異なる思想信条の持ち主の人格を否定することも可能になってきます。
教科書などの記述も、あれは外国人が言っているものだから、日本の教科書であれば日本人多数の意見を書くべきだといった論法で、書き換えさせることもできます。
日中共同研究の結論を無視して、南京大虐殺を日本人か中国人・韓国人かの踏絵にしてしまい、愛国か反日かの個人の思想信条のリトマス試験紙にしてしまった「愛国者」たちの戦略は、今の日本では大成功を収めているといえるのではないかと思いますが、リベラルや左翼で南京大虐殺の真実を伝えようとしている人たちは、日本の「愛国者」の戦略転換には鈍感であり、南京の真実を語れば日本の大衆が分かってくれると信じているところがあります。
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06年に訪中した安倍総理は、当時の胡錦濤国家主席と会談し、南京大虐殺に関しての共同研究を提案して、中国側が受け入れたことによって、日中からそれぞれ研究者を出しての共同研究が始まりました。
結果は日本の「愛国者」たちにとっては無残なものとなりました。安倍総理が選んだ、南京はなかったとする人たちが中国を言い負かして捏造を認めさせると、「愛国者」たちは共同研究が決まったときに言っていましたが、出された結論は、1937年12月の南京では間違いなく日本軍が一般市民に対する虐殺行為をやっていた、殺された人の数は20万人から30万人のあいだであって確定できないが、なにもなかったということはあり得ないといったものでした。
今の日本で南京大虐殺は中国の捏造だと叫んでいる「愛国者」たちは、自分たちが絶対支持する安倍総理が言い出したものであるにもかかわらず、この日中共同研究の結論に関しては意図的に無視しています。自分たちが好まないものは無視して良いという、ネトウヨ特権を行使しているわけですが、そういう身勝手が今の日本では通ってしまいます。
そして日本の「愛国者」たちは、史実としてどうであったかという議論から、日本人か、中国・韓国人かといったところに論点を移して、日本人であることの踏絵として南京大虐殺を使おうとする方向に戦略を転換しました。
日本人である限り中国が捏造した過去の日本のありもしない悪事をあったと考えるはずがないから、南京大虐殺があったと主張している人たちは日本人ではない、日本人になりすました在日韓国朝鮮人であり背乗りした中国の工作員であると認定してしまうのです。
南京大虐殺があったとする人たちを在日韓国朝鮮人や中国の工作員だとしてしまえば、日本人の意見は無かったということで一致するわけで、それで世論が統一されるのですから、歴史修正主義を掲げる「愛国者」たちにとってはこんなに美味しい結論はありません。
さらには、南京大虐殺がなかったと考えることが出来る人間には愛国心があるが、中国に同調してあったと考える者は反日的価値観を持っているとしてしまえば、自分たちとは異なる思想信条の持ち主の人格を否定することも可能になってきます。
教科書などの記述も、あれは外国人が言っているものだから、日本の教科書であれば日本人多数の意見を書くべきだといった論法で、書き換えさせることもできます。
日中共同研究の結論を無視して、南京大虐殺を日本人か中国人・韓国人かの踏絵にしてしまい、愛国か反日かの個人の思想信条のリトマス試験紙にしてしまった「愛国者」たちの戦略は、今の日本では大成功を収めているといえるのではないかと思いますが、リベラルや左翼で南京大虐殺の真実を伝えようとしている人たちは、日本の「愛国者」の戦略転換には鈍感であり、南京の真実を語れば日本の大衆が分かってくれると信じているところがあります。
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Re:危機認識の甘さ
私も共産党の極右勢力の著しい台頭に対する危機意識のなさを心配しています。大衆がレイシズムに靡いている現状も、ネットがレイシストの支配下にある現状も直視せず、今でもネットは現実の政治や国民の意識には影響力を持たない、閉ざされた空間と考えていて、具体的なネット戦略を打ち出せない状態です。いつまても紙媒体の新聞だけを売っていれば、党の勢力の拡大が可能だとしています。
大きな組織ですから本気で動けばネトウヨに対して大打撃を与えることができるのに、本当に残念な事態であると思います。
huyunohi1684
2018-12-20 04:06:28
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