OpenJDK ライフサイクルおよびサポートポリシー

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インデックス

概要
OpenJDK ライフサイクルおよびサポートポリシー
OpenJDK ライフサイクルの日付と RHEL のバージョン
OpenJDK ライフサイクルの日付と Windows バージョン
OpenJDK エンタイトルメント
よくある質問および参照情報

ここに記載されている内容は変更する可能性があります。

概要

OpenJDK (Open Java Development Kit) は、Java Platform Standard Edition (Java SE) のオープンソースの実装です。アップストリームのコミュニティプロジェクト OpenJDK は現在 Oracle がスポンサーとして率いており、リンク例外を持つ GNU General Public License (GNU GPL 2 および 2+) でリリースされています。

OpenJDK は、Red Hat Enterprise Linux における Java 開発およびランタイムとなります。 OpenJDK のパッケージは、他のコンテンツセットと同じように、Red Hat Enterprise Linux で利用できます。Microsoft Windows サーバー向けの OpenJDK パッケージは、カスタマーポータルの JBoss ダウンロード からも配信しています。また、OpenJDK は、Red Hat Container Catalog の多くのコンテナーで Java ランタイムとして同梱されています。

Oracle 社が Java Platform SE の開発を率いており、OpenJDK プロジェクトに大きく貢献しております。詳細は Overview and Development model of Java Platform SE を参照してください。

以下のセクションでは、Red Hat における OpenJDK のサポート状況を説明します。

OpenJDK ライフサイクルおよびサポートポリシー

OpenJDK のメジャーバーションは、Red Hat が最初に提供を開始した日から最低 6 年間はサポートされます。基本となる RHEL プラットフォームの終了日が OpenJDK バージョンの終了日に先行する場合は、RHEL のバージョンのサポート終了日が OpenJDK のバージョンのサポート終了日となります。 RHEL で現在利用できるアクティブなメジャーバージョンは 3 つありますが、実際にアップデートとサポートを受け取るには、できるだけ早く最新バージョンの OpenJDK に移行することが推奨されます。

OpenJDK ライフサイクルの日付と RHEL のバージョン

RHEL 5 のサポートが追加されたバージョン RHEL 6 サポートが追加されたバージョン RHEL 7 サポートが追加されたバージョン OpenJDK バージョンのサポート終了日
OpenJDK 6 (1.6) 5.3 6.0 7.0 2016 年 12 月
OpenJDK 7 (1.7) 5.9 6.3 7.0 2020 年 6 月
OpenJDK 8 (1.8) 該当なし 6.6 7.1 2023 年 6 月
OpenJDK 11 該当なし 該当なし 7.6 2024 年 10 月

OpenJDK ライフサイクルの日付と Windows バージョン

Windows Server 2012 R2 のサポートが追加されたバージョン Windows Server 2016 のサポートが追加されたバージョン Windows 7、8、および 10 のサポートが追加されたバージョン OpenJDK バージョンのサポート終了日
OpenJDK 8 (1.8) 2018 年 8 月 2018 年 8 月 2018 年 12 月 2023 年 6 月
OpenJDK 11 2018 年 10 月 2018 年 10 月 2018 年 12 月 2024 年 10 月

OpenJDK エンタイトルメント

OpenJDK における Java Workload のエンタイトルメントは、Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションに同梱されています。Red Hat Middleware サブスクリプションには、Red Hat Middleware で使用する場合に、Windows 向け OpenJDK エンタイトルメントが含まれます。Windows (非 Red Hat Middleware) 向けのその他の Java Workload に対しては、Windows 上の OpenJDK 用に追加のサブスクリプションが必要です。

Entitlements for OpenJDK are included in Red Hat Enterprise Linux subscriptions.OpenJDK entitlements for Windows are included in Red Hat Middleware subscriptions.For other Java workloads on Windows, an additional subscription for OpenJDK is required."

よくある質問および参照情報

OpenJDK のサービスレベルアグリーメントおよびサポートの対象範囲

OpenJDK の サービスレベルアグリーメント (SLA) およびサポートの対象範囲 (SoC) は、ユースケースにより定められます。

開発サポートの対象範囲は開発サポートの対象範囲、サービスレベルアグリーメントは開発サポートのサービスレベルアグリーメントを参照してください。

RHEL および Windows における OpenJDK の製品デプロイメントについては、サポートの対象範囲を製品サポートの対象範囲、サービスレベルアグリーメントを製品サポートのサービスレベルアグリーメントで定義しています。

Red Hat は、OpenJDK をコード修正できますか?

できます。Red Hat は、このアーティクルに記載されるライフサイクルガイダンスに従っている Red Hat Enterprise Linux および Windows ディストリビューションに同梱される OpenJDK ソフトウェアにアップデートを提供する機能を提供します。修正が以前のアップストリームバージョンに提供されない場合は、その修正を、OpenJDK の新しいバージョンから古いバージョンにバックポートを行う場合もあります。

Windows ではどのようなサポートが提供されていますか?

Is OpenJDK supported on Windows? を参照してください。

1 台の RHEL サーバーに複数バージョンの OpenJDK をインストールすることはできますか?

はい。メディア (DVD) または RHN チャンネルで利用できる場合に限り、同じ RHEL サーバーに OpenJDK の複数のバージョンをインストールできます。このパッケージは別々のパッケージで、バージョン番号が RPM の名前に明記されています。また、サードパーティの Java JDK/JRE を OpenJDK と同時にインストールすることもできます。お客様により良いサービスを提供するため、Red Hat は、Supplementary チャンネルに IBM JDK をバンドルしています。ただし、IBM JDK は RHEL コンテンツセットには組み込まれておらず、アップデートとライフサイクルは IBM のガイダンスに従います。alternatives ツール[1] を使用して、OpenJDK またはサードパーティの Java を設定することをお勧めします。

1 台のサーバーに複数のマイナーリリースをインストールする方法は?

RHEL は、(メジャー) リリースのライフに重要なコンポーネントのバイナリー互換性を維持することに実績があります。OpenJDK は、このルールの例外ではありません。特定のリリース ("1.41.1.10.4.el6" など) を引き続き使用することができます。ただし、利用できる最新のリリースにアップデートすることが強く推奨されます。これにより、最新の重要なバグに対する修正と、セキュリティ修正を受け取ることが保証されます。

Red Hat は、以前のリリースに対しては商業的に妥当なサポートしか提供していないため、問題の再現や特定のために、最新のリリースへのアップデートが必要になる場合があります。Red Hat は、リリース間におけるバイナリーの非互換性をバグとして扱い、SLA により修正を提供することを試みます。これに対する例外には、バイナリーの互換性の破損を回避する選択肢がないパッケージのセキュリティ脆弱性にパッチを提供することが含まれますが、それに限定してはいません。これらのケースはほとんどなく、エラータに明確に文書化されています。

How to install multiple minor versions of OpenJDK on a Red Hat Enterprise Linux system?

1 台の Windows サーバーに複数バージョンの OpenJDK をインストールすることはできますか?

Red Hat は、Windows サーバーに OpenJDK 8 および OpenJDK 11 ディストリビューションの両方を提供しています。1 台の Windows システムで複数のバージョンを実行することは完全にサポートされています。

Oracle がソースをリリースしていないバイナリープラグはサポートされますか?

OpenJDK バイナリープラグは提供していません。

Red Hat は、TCK に準拠しているかを判断するテストを実施しますか?

はい。Oracle から提供される TCK テストスイートを実行します。コードに変更があるたびに TCK を実行し、OpenJDK が Java 仕様に準拠していることを確認します。

「プロダクションサポートが終了」した後はどのようなサポートが受けられますか?

Red Hat が提供するテクニカルサポートにも制限が課せられます。バグおよびセキュリティ問題の修正や、原因の解析は行われず、サポートは既存のインストールに対してのみ提供されます。これは、RHEL 延長ライフサイクルフェーズに準拠しています。

Red Hat では OpenJDK 9、10、または 11 がリリースされますか?

Red Hat では Java SE 9 および 10 は採用しておらず、Java SE 11 に基づいた OpenJDK ディストリビューションが同梱されます。追加情報は Red Hat OpenJDK 11 Advice を参照してください。

Red Hat では 32 ビットディストリビューションを提供していますか?

提供していません。OpenJDK バージョンでは 32 ビットディストリビューションをサポートする予定はありません。アップストリームコミュニティーでは、32 ビットディストリビューションがサポートされなくなりました。

OpenJDK 11 のライフサイクルは、以前のバージョンと比べて短くなったようですが、なぜですか?

Red Hat では、OpenJDK バージョンサポートの期間を、当初は 6 年と定めていました。ライフサイクルは定期的に観直され、十分な要望があると決定した場合は、ライフサイクルを延長できます。OpenJDK 8 ライフサイクルはすでに見直されて延長されています。OpenJDK 11 でも、ライフサイクルの最中に同じような見直しが行われます。

OpenJDK ライフサイクルは、JBoss Middleware 製品のライフサイクルに関連しますか?

OpenJDK 7 および 8 のライフサイクルが、JBoss Middleware ポートフォリオの製品のライフサイクルにより近づくように更新されました。一般的に、JBoss 製品は JVM バージョンを 1 つ以上サポートします。ライフサイクルは、JBoss 製品のライフタイム中に完全にサポートされるスタックを持てるように定義しています。Java バージョンを、JBoss 製品のライフタイム内にある新しいバージョンにアップグレードしないといけない場合があります。JBoss のライフサイクルは、Red Hat JBoss Middleware の製品アップデートとサポートポリシーで定義されています。

OpenShift で利用可能な OpenJDK イメージにはライフサイクルが適用されますか?

適用されます。OpenJDK 8 のライフサイクルが Red Hat Container Catalog で利用可能なコンテナーイメージに適用され、リリース時に OpenJDK 11 ライフサイクルが適用されます。Red Hat の OpenJDK 7 は、Red Hat Container Catalog には適用されません。

Red Hat の OpenJDK ディストリビューションと Oracle JVM における違いは何ですか?

既知の差異は OpenJDK vs Oracle JDK を参照してください。

[1] alternatives を使用して、異なる JDK を管理する方法は What is the alternatives system and how do I configure it? を参照してください。

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