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高等学校工業の免許状を申請する際には特例措置がある。教科に関する科目の20単位を超えた分を教職に関する科目に振り替えられるというもので、つまり教育実習や教育実践演習の単位すら振り替えることができるので、これらを経ずに教員免許を得られる方法としては有名だろう。

この措置が平成31年4月の教育職員免許法改正にてなくなるらしいと知った。最初に知ったのはSNSとか掲示板だった気がするが、中部大学のサイト(2018/10/07時点ではこれより新しい記事はない)にも見つけることができた。

しかし、これは本当だろうか。調べてみよう。

平成29年文部科学省令第41号の教育職員免許法施行規則及び免許状更新講習規則の一部を改正する省令を引く。

改正後の教育職員免許法施行規則で、工業の特例についての扱いは第五条備考六にある。
「工業の普通免許状の授与を受ける場合は、当分の間、各教科の指導法に関する科目、教諭の教育の基礎的理解に関する科目等(専修免許状に係る単位数については、免許法別表第一備考第七号の規定を適用した後の単位数)の全部又は一部の単位は、当該免許状に係る教科に関する専門的事項に関する科目について修得することができる。」(以上引用)

とある。そして、ここに用いられている「教諭の教育の基礎的理解に関する科目等」という用語の定義が、少し戻って第二条備考九にある。

「…又は教育の基礎的理解に関する科目、道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目若しくは教育実践に関する科目(以下「教諭の教育の基礎的理解に関する科目等」という。)(教育実習を除く。)の単位をもつて…」(以上引用)
とある。幼稚園教諭の免許状に関する部分じゃないか何が関係するんだ、と思うかもしれないがまあ落ち着いて。この記述は、全文を通しての「教諭の教育の基礎的理解に関する科目等」の初出部である。そして同時に、その内容を定義している。幼稚園教諭に関する記述であること自体は何の関係もなく、以降の用語が定義されていると考えると納得できると思う。全文を通して読むことを前提としているのかという気はするが。

そして、「(教育実習を除く。)」の記述を不穏に思うかもしれない。振り替えられるといっても教育実習は対象外ということになるのだろうか。しかしよく読んでみる。この記述は、この備考九において意味を持つのであって(よくわからない文になるが、教育実習の単位を以て教育実習の単位に振り替えることはできないということを書いているのだと思う)いずれにせよ、「教諭の教育の基礎的理解に関する科目等」に教育実習は含まれない、という意味の記述ではない。もしそのような意味で書くのであれば、括弧の順が逆になり、

「…又は教育の基礎的理解に関する科目、道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目若しくは教育実践に関する科目(教育実習を除く。)(以下「教諭の教育の基礎的理解に関する科目等」という。)の単位をもつて…」

となるはずだ。

したがって、単に定義を第五条備考六に持ってくるだけでよく、

「工業の普通免許状の授与を受ける場合は、当分の間、各教科の指導法に関する科目、教育の基礎的理解に関する科目、道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目若しくは教育実践に関する科目(専修免許状に係る単位数については、免許法別表第一備考第七号の規定を適用した後の単位数)の全部又は一部の単位は、当該免許状に係る教科に関する専門的事項に関する科目について修得することができる。」

となる。第五条の表と照らし合わせると、第二欄「教科に関する専門的事項」を以て、第二欄の残り、第三欄~第五欄を振り替えることができるということになる。これには教育実習も含まれるから、やはり特例措置は存置されることになる。

…と考えたのだがあくまで考えたというだけで、それは違うという場合ご指摘ください。

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