ざいにち発コリアン社会

同胞結婚相談中央センター

初の総合ブライダルフェア

30日、京王プラザホテルで


 在日同胞のための初めての総合ブライダルフェアが八月三十日、東京で行われる。主催は一九九四年三月の開設以来、数多くの同胞カップルを生み出してきた同胞結婚相談中央センター。「結婚が決まったカップルはもとより、これから結婚を考えている人、そして民族結婚に関心のある人なら、どなたでも大歓迎です」と、センターの魏正所長は語る。

展示・即売・相談/チョゴリファッションショー
桂由美さんのセミナー/ディナーショー

 ブライダルフェアは新宿の京王プラザホテルの4、5階をほとんど借り切っての一大イベント。

 メインはチョゴリなどの婚礼衣裳、貴金属、料理、旅行、引出物など、同胞、日本人ブライダル業者による展示、即売、相談コーナーだ。30を超える業者が参加する。プロのメイクアップアーティストによるメイクやエステ体験コーナーも充実しており、最新デザインのチョゴリも試着できる。

 キムチや餅などは試食したうえでの注文が可能だ。貴金属、バッグ、引出物などは特別割引価格で提供される。

 旅行業者の参加は中外旅行社、西鉄旅行、京王観光の3社だが、例えば、「何日間、この予算でオーストラリアに行きたい」など、どんな要望にも沿った旅行プランをその場で立ててくれる。当日、京王プラザホテルなどの式場予約も受け付ける。

 見ものは婚礼衣裳のファッションショー。1部では古典衣裳、2部ではウェディングチョゴリ、3部ではゲストドレス(お色直し)がそれぞれ披露される。舞台上で古典衣裳からウェディングチョゴリに着替えるアトラクションも予定されている。ファッションショーの衣裳を提供するのは、「群山商店」、「サラン」、「ポンナル」、「夢市場」、「ヌーヴェルヴァーグ」、「水晶」とすべて同胞業者だ。

 また、ブライダル業界の第一人者、桂由美さんによるセミナーも行われる。午後7時からのディナーショーでは、京王プラザホテルが同胞のために考えた結婚式用の特別メニューを楽しみながら、金剛山歌劇団の若手メンバーが企画したショーを観賞する趣向になっている。

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 場所を提供した京王プラザホテルでは、年平均30組ほどの同胞カップルが結婚式を行う。そのため、民族性を取り入れた在日の婚礼儀式に明るいスタッフも少なくない。

 臼井博・宴会部長は、「長いつきあいのなかで培われてきた経験に基づいて、コリアンのみなさまに最高の場を提供できればとスタッフ一同張り切っている。今後ともさらにきずなを深める良い機会と考えている」と話す。

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 同胞同士の結婚に対するニーズは、総聯系の同胞に限らず決して低くない。民団系の同胞や帰化者の場合はより切実だ。そういった意味で同胞結婚相談センターの役割が非常に高まっており、これまで以上に幅広い層にアプローチする必要がある。

 「そこで、より多くの在日同胞に結婚相談センターの事業を知ってもらうきっかけが必要」(魏所長)と企画されたのが今回のブライダルフェアだ。南北首脳会談の成功を受けて、その重要性はいっそう高まっているといえる。

 ブライダルフェアには、民族の伝統にのっとった婚礼儀式を来世紀にも伝えていきたいとの思いもある。

 「朝鮮解放からこんにちに至るまで、在日同胞は異国にいながらにして言葉や民族性を大切にしてきた。結婚もその1つで、本国の伝統を守りながら、日本にいるという状況も取り入れ在日特有の婚礼儀式を守ってきた。21世紀を担う若い世代にもその伝統をしっかり伝えたい」と魏所長は強調する。     (文聖姫記者)

 ※ディナーショーは1人10000円。8月より予約受付中。問い合わせは同胞結婚相談中央センター(℡03・3818・7001、03・3813・4214)まで。

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