東方艦隊夢想   作:佐武 駿人
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時系列は少し先のお話


コラボ?企画其の一:駿達の始まり

「ゴメン!協力して!」

 

開口一番土下座しながら頼み込んできたこの女神はやっぱり俺の神経と言う神経を全て逆撫でしやがる。

 

自分のミスで死なせておいてルーレットで転成先決めやがって……

 

「一体何しに来やがったんですか? 女神様?」

 

「いだだだ! 痛い痛い!」

 

とりあえずは頭踏んでからアイアンクローをかけてみる。

 

「えっと…実はね、ある世界でアラガミっていうのがいるの。そいつが次元を越えてとある世界に侵入したんだけど、その影響で私たちのところもちょっとヤバい感じなの。

でね、その影響でいろいろな世界に次元の穴が空いてね、この世界も例外というか穴が空いたのはこの世界含めて三つなんだけど――深海棲艦だっけ? がこの世界からも行っちゃったってわけ。

てなわけでその世界に行って原因取り除いてきて☆」

 

決めた。いつか殺す。絶対殺す。こいつは殺さなきゃダメだ」

 

「あ、あの声に…「だしてんだよ」ご、ごめんなさーい!痛い痛い!」

 

「ハイハイ、そこまでよ」

 

突如女神を掴んでいる手をどこからともなく掴まれた。

 

「紫、か」

 

「ええ♪久しぶり。あなたが異変を起こした時以来かしら」

 

だろうな。あんたずっと冬眠してたもんな。

 

「え?え?え?」

 

あーあ、女神様(殺戮対象)もめっちゃびっくりしてるよ。

 

「ふふ、何で?って顔ね。この私が複数の世界を行来する神様の存在を知らないと思って?

領土を広げるために神にも喧嘩を売った私よ?当然、その先に複数の世界の征服を夢見てないわけないとでも思ったのかしら」

 

おいおい、このBBAは何を考え

 

「ひでぶ!?」

 

な、なぜバレた…しかもなぜスキマから戦車が…危うく死ぬところだったぞ。

 

「たまたま近くにあったからよ。

で、女神サマもそんなに怖い顔しないの。せっかくのかわいい顔が台無しよ?

心配しないで。もうその夢はないわ。何しろ領土を求めたのは妖怪が収用しきれなかったから。その妖怪が減ったいまは利益はないんだもの。

今回の相手は別世界のケダモノなんでしょ。上位の存在であるあなたが下手に出たら余計にめんどくさいわ。

と、い、う、こ、と、で、今回は私が協力してあげるわ。

駿、私としてもこの幻想郷がやられるのはたまったものじゃないわ。頼んだわよ?」

 

はー…ったく、簡単に言ってくれやがって……

それじゃ、別世界のアラガミさんとやらを倒しにいきますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……というわけで、紫のスキマを通って向こうの世界に艦隊を派遣することになった。

メンバーだけど、まずシナノとヤマト、お前らはパワーバランス的に駄目だ。てゆーか地球自体消えそうやしな。」

 

辺りを見回しながら、続ける。

 

「で、くらま、わかば、みらいは練度の関係で。いくら強力な兵装を持っていても経験がないんなら少し不安があるからな。

その事も踏まえて大淀に派遣部隊のメンバーを選抜してもらった」

 

手元のリストに目を落とし、発表していく。

 

「まずは第一艦隊。

旗艦は一番古参の響。じっちゃんの最初の秘書艦だった五月雨さんが存命なら五月雨さんだったわけだけど…まぁ話が重くなるからおいておいて…二番艦に雪風で夕張大鳳金剛比叡。

まぁ高速艦隊だ」

 

この艦隊は言うなれば強襲前衛。響、雪風、夕張の順に突入して打撃を与える。ただし艦娘のみに限った戦法で艦体で戦うには次の艦隊から入れ替わりを引き抜かないといけない。

 

「そして第二艦隊。旗艦が航空戦隊旗艦経験の瑞鶴、二番艦に大和、日向、最上、木曾、朝潮。戦艦、航空戦艦、空母、巡洋艦、駆逐艦が揃った艦隊だ」

 

艦体でさっきみたいな戦法でいくなら木曾か最上を大鳳の代わりに入れる。でないと艦娘のときはともかく、図体がでかいから格好の的だしな。

 

「まぁ、器用貧乏にもなりかねなさそうやけど…送れる数が限られてるからしょうがない。

じゃ、派遣艦隊のメンバーは一時間以内にできれば準備を整えてくれ。それと、荷物は隣の備品庫にあるスーツケースにまとめておいてくれ。留守番組は真田さんと大淀の指揮の下で通常通りに運営を……解散!」

 

 

 

きっかりとはいかないものの、一時間ぐらいあとには艤装を着けた状態でスーツケースを持って鎮守府正門前にみんな揃っていた。

少し待っていると空間が捻れてスキマが開いた。

 

「はーい、みんな、準備はいいかしら?

何もなければ送るわよ?

それと、あなたたちの艦体はもう向こうの提督(人たち)に伝えてあるから、向こうに着いた娘から沖合いに出しておいてね」

 

そういうと、紫は俺たちの方に近づいてきて、今日はちょっと多いけどまとめてごあんなーい、と言って、ご丁寧に目の前のスキマではなく俺たちの足元にスキマを開いて自由落下させた。

(今日は厄日だな……………)

せめてこのままのスピードで地面に激突するのはよしてほしいなと思いながら俺たちは下へ下へと落ちていった。




駿のじーさんの初期艦は五月雨だった模様。ちなみに作者は電。
なぜ彼女がいないのかは後々。
さん付けなのはなんというか…作者の気分





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