シナノサイド

　星が煌めく宇宙を数千隻の船団が航行していた。

　しかし、すぐに船団内部は緊張に包まれる。

「前方に多数の漂流物を発見！」

「直ちに解析しろ。」

「解析完了！　あれは第一次船団の残骸です！」

「間違いないのか！？」

「間違いありません！　ボロボロに被弾していますがあれは第一次船団の総旗艦、ブルーノアです！」

「何！？　全艦第一種警戒配置！」

「艦長。前方、左右に多数のワープアウト反応！」

「地球より緊急連絡！　第一次船団が消息を絶ったとのこと。」

「全艦第一種戦闘配備！奴等は敵だーー！」

　その言葉が発せられた瞬間、全ての艦船に警告灯とアラームが鳴り響く。

「不明艦隊、砲撃を開始しました！」

「応戦しろ！　全艦、砲撃開始！」

『了解！』

『エンジン出力パワーアップ！』

「敵弾来ます！」

『第一主砲に直撃弾！』

「撃ち返せ！」

「第六護衛艦隊は移民船団の護衛に当たれ！　移民船団のワープを援護しろ！」

「本艦以下、第四、第五艦隊は敵を食い止める！　全艦載機発進せよ！」

「護衛艦キサラギ、ウシオ、ミョウコウ撃破されました！　フユヅキ、コンゴウ、ヒビキは大破！・・・ヒビキ、撃沈！　移民船団の護衛に回ります。」

『第一艦橋被弾ー！』

『く、こちら第…「ズドーーーン！ガシャン、パリーン」うわあぁぁぁーーー！』

「第三艦橋応答せよ！　第三艦橋！」

　しかし、敵に気づけたとは言え、接敵まで数十秒しか時間がなかった彼らは終始劣勢であり、次々に被害が拡大していった。

　しかし、護衛艦隊の必死の抵抗もあり、残存していた船団はなんとかワープに成功する。

「司令、残存移民船団、第六護衛艦隊、大破した艦はワープ完了しました。本艦はどうしますか？」

「・・・・・総員退去だ。」

「え！？」

「退去だ！」

「は！　総員退去ーーー！」

「シナノ、すまない。一人でも多く生き残るために我慢してくれ。」

　第二次移民船団の総司令はシナノをオートコントロールにして、囮にすることで一人でも多く、人命を救うという決断を下した。

『全艦、自律制御に切り替え！』

「よし、私も退艦しよう。」

『全武装システムを用いて、敵艦隊の排除に当たります。主砲、副砲、全ミサイル発射。』

　しかし、いくら強力な戦闘艦といっても単艦では物量を武器とする敵に勝てるはずもなく、奮戦虚しく彼女はその存在を消した。

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　目が覚めると知らない場所にいました。

「は！？　ここは？　一体どこでしょう？」

　そして私はある重要なことに気付いたんです。

「あれ？　感覚が違う？　それに、布団？　え？　私人間になっちゃったの！？」

　そうです。元の体のときも船の化身として、自律AIとして、自我と声は持っていましたが自分の体を触れるのは初めてでした。

　そして、やっと落ち着いた頃、辺りを見回すとさらに驚きました。

　なんと、あの真田さんが寝ていたんです！　しかも隣に！

　すると何故かぐ～～んと体温が上がり始めました。これから羞恥心というものなんでしょう。

「ふ、ふぁぁ～～///」

　そのまま情けないことに気絶しちゃいました。次に起きた時のことは・・・駄目です！　やっぱり言えません！

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そして確か藍原 駿という人に皆に君達のことを紹介すると言われて今、ドアの前になんと大先輩のヤマトさんと真田さんに囲まれて立っています。正直死にそうです。

　あの方…確か、鴉天狗の射命丸 文さんでしたか…は初めての場所で緊張しないんでしょうか？

「どうぞ、入ってきてください」

　遂に入室を許可する声が…もう何があっても驚きません。

　いざ、突入！

　さっきもう何があっても驚きませんって言いましたよね。あれは嘘です。死ぬほど驚きました。

　だって第二次世界大戦や第一次世界大戦に参加していた大大先輩に会うことになったんですから。

「フム、艦娘か…興味深いな。」

「でしょ？」

「大和型戦艦一番艦大和です。」

「大和型戦艦一番艦大和改造M-21991式超弩級宇宙戦艦ヤマト型一番艦宇宙戦艦ヤマトです。」

『・・・・会いたかったよ、自分！』

　ヤマト先輩は大和先輩の生まれ変わりでしたねそう言えば。

　そして私は空母と戦艦の間なので駿さんの勧めで航空戦艦だという伊勢、日向さんのところに行きました。

　ただ、加賀さんや大鳳さんが何故か睨んできました。なんででしょうか？　後で聞いてみましょう。

　あと、航空戦艦の二人には質問攻めにあいました。装甲や速力、搭載機の量がどうやらかなり羨ましかったそうです。

　そのあとは宴会並みでした。