誰かは本文中に。
文サイド
私が軟禁され始めてからしばらくして、私と同じく新聞を作っているという青葉さんとここや、私の置かれた状況について話し合っていると、いきなり扉が開いてどたばたと艦娘達が担架を持って駆け込んで来ました。
そして担架に乗せた方を布団に寝かせるとそそくさと出て行ってしまいました。
今、私の手元には愛用のカメラがあります。そして、目の前には気になる取材対象が寝ています。
ならば私のとる行動はひとつです。ちらりと青葉さんを見ると私と同じ目をしています。好奇心を宿した目です。
そして、青葉さんに声をかけます。
「どうします?」
すると青葉さんも同じことを考えていたのでしょう。
「決まっています」
『これは写真を撮って新聞に載せるしかありませんね!』
そして私達は一心不乱に彼らの写真を撮り始めてました。
「それにしても、誰でしょうか?」
「青葉、気になります。」
食事の時間だそうで、大和さんという方が食事を持ってきてくれました。
しかし、焼き魚のようですがこんな魚は食べたことがありません。知らない味です。
気になったので何故かずっといる青葉さんに聞いてみたところ、これは太刀魚という海にいる魚のようです。
「こんな魚は食べたことがありません、すごく美味しいです!」
「え、食べたことないんですか?」
「はい、幻想郷には海がなかったので。」
ちなみに“なかった”というのはこの方達が来た時に海まで一緒に来てしまったんです。その影響で幻想郷に新たな川ができたのだとか。
それからはまた青葉さんと二人で取材をしあいました。
艦娘のこと、深海棲艦のこと、外の世界のこと、この神社のこと、これはまた、あの貧乏巫女がキレそうですね。
寝る前に青葉さんが語った最後の言葉にはさすがに私も驚きました。
「そう言えば、私の持っているゲームに東方Projectっいうのがありましたね…。明日見てみます?幻想郷を舞台にした、弾幕ゲームですけど。」
え?げーむというものは早苗さんに聞きましたが、そんなげーむがあるんですか!?
一体これはどういうことなんでしょうか。明日その東方Projectというものをぷれいする必要がありそうですね…一体どんなものなんでしょうか。
弾幕げーむ。幻想郷での弾幕ごっこみたいなものでしょうか?
むむぅ、青葉さん達のもといた世界には興味が尽きませんねぇ。
明日はこの場所をよく見て回りましょうか。…この軟禁が解けたら…。
そう思いながら、私と青葉さんは眠りにつきました。色々と危ない気がするんですけどね。まさか、青葉さんに限ってそんなことするはずがない…はず…だと思います。
だから青葉さん、その胸と腰に回した手を離しましょうか。
今日はもう一話投稿するつもりです。