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【野球】

ゴジラも背負った「星稜の4番」 1年生内山が伝統受け継ぐ

2019年2月1日 紙面から

センバツでの快打に向け練習に励む星稜の内山壮真内野手=金沢市の同校で(川越亮太撮影)

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 大舞台へかける思いが熱くなる。北信越代表として2年連続でセンバツに出場する星稜(石川)。松井秀喜(元ヤンキースなど)らが名を連ねた名門の4番を昨秋務めたのが内山壮真内野手(1年)だ。センバツに向け、責任感が高まる。

 「4番目の打者ではダメです。星稜の4番はやらなければいけないことがたくさんある。このことを今まで以上に意識するようになりました」

 1年春から公式戦でベンチ入り。昨夏の甲子園大会は2試合でスタメン出場。1回戦の藤蔭(大分)戦では1安打1打点で勝利に貢献した。初めての甲子園の味は格別だったようで、「プレーするのが楽しかった」と笑みを浮かべて振り返る。

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 しかし、2回戦の済美(愛媛)戦は延長13回逆転サヨナラ負け。昨秋の明治神宮大会も準優勝に終わり、内山は決勝の札幌大谷(北海道)戦で無安打に終わった。「全国制覇にはまだ力が足りない」と悟った内山はバットを振って調子を上げるタイプ。今はティー打撃などに力を入れる。

 その中で自然と生まれてきたのが責任感だ。走者がいれば本塁へかえし、走者がいなければ長打で相手のペースを乱す。これこそ、歴代の先輩が果たしてきた役割だ。その伝統を受け継ぐ内山は「やるべきことを継続しよう」と考えて、広角打法に磨きをかけている。

 チーム内の競争は激しい。しかし、4番の座を譲り渡す気はない。「これから2年間、4番でやっていきたい」。こう意気込む内山の目標はもちろん、自らが打線をけん引してのセンバツ優勝。「力を試してみたい。だから、春がすごく楽しみです」と語る1年生のバットが悲願の全国制覇を引き寄せる。 (川越亮太)

 星稜は今秋ドラフトで中日がドラフト1位候補にリストアップするエース・奥川(2年)が注目を集めるが、その球を受ける捕手・山瀬(2年)の強肩も見逃せない。盗塁阻止には人一倍の自信を持っており、「肩の強さは今の高校生で一番と思っています」。奥川とは小学校時代からバッテリーを組み、息はピッタリ。チームでは主将も務める山瀬は「できることを最大限やって、自分は日本一の捕手といわれるようになりたい。チームも春夏連覇で伝説を作りたい」と意気込む。

 ▼内山壮真(うちやま・そうま)2002(平成14)年6月30日生まれ、富山県上市町出身の16歳。172センチ、72キロ。右投げ右打ち。宮川小3年の時に滑川東部スポーツ少年団で野球を始める。星稜中時代は2年夏と3年春に全国大会で優勝。星稜に進学後は1年春の石川県大会からベンチ入りし、昨夏の甲子園大会は3番・遊撃で全2試合に出場。新チームから4番を務めている。

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