「火渡り修行の寺」シンボルの仏像盗難 屋外設置、京都の瑞光院
「火渡り修行」で知られる京都市左京区鹿ケ谷徳善谷町の瑞光院で1月下旬、境内の不動明王像が何者かに盗まれていたことが31日、関係者への取材で分かった。川端署が窃盗事件として捜査している。
瑞光院などによると、不動明王像(制作時期不明)は金属製で高さ1メートル、幅40センチ。文化財指定は受けておらず、屋外にある石造りの台座に安置されていた。
同院は普段は無人で、25日午後3時ごろ、住民が清掃に訪れて盗難が発覚した。23日夕に同じ住民が訪れた際には、異状はなかったという。
寺から清掃などの管理を任され、被害に気付いた他谷毅直さん(67)=左京区=は「『まさか』と目を疑った。寺のシンボルだったのでとてもさみしい」とがっかりした様子。松尾潤道住職(52)は「寺を守ってくれていた仏像。一刻も早く帰ってきてほしい」と話している。
瑞光院は高野山真言宗の寺院として1954年に開かれた。護摩木をたき上げた後、僧侶や参拝者が素足で歩く「火渡り修行」で知られる。
【 2019年02月01日 07時30分 】