ゼロからのスタートで競争を促す。4年ぶりに復帰した巨人の原辰徳監督(60)が31日、キャンプ地の宮崎入り。すぐさま宮崎神宮を参拝し、名門球団の再建に意欲を見せた。
オフはFAの丸と炭谷、新外国人のビヤヌエバとクック、メジャー帰りの岩隈ら大型補強を敢行。3度目の指揮にも「私も含めて新戦力。真っ白い状態で臨む。私自身とともにいこうというところ」と話し、ほぼ横一線の状態からチームをつくっていくと明かした。
幸い、菅野、坂本勇と脂の乗り切った2本の軸が存在する。「投打のリーダーで、選手会長とキャプテン。心強いし、チームのバランスとしても良い」。太く揺らがない幹があるからこそ、枝葉の部分を「組み立てることは難しいことではない」と言い切った。
宿舎でのミーティングでは「非常に新鮮に、ルーキーイヤーという気持ちでやっていこうと思っています。自分の中では実力至上主義、勝利至上主義。目標は日本一である。数多く貢献するという気持ちを持っていただきたい」と選手たちにハッパをかけた。
5年連続V逸なら球団史上初の屈辱。それを避けるべく、リーグ優勝7回、日本一3回と百戦錬磨の指揮官が白紙のキャンパスに絵を描いていく。 (小林孝一郎)