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セキュリティソリューションを提供するカスペルスキーが、日本国内の18~79歳のセキュリティ製品利用者624人に調査した結果によると、特に29歳までの若年層の間で、無料Wi-Fiの認知率が高いことが分かります。彼らの82.7%が「無料Wi-Fiを使ったことがある」と答え、「使ったことはないが知っている」と答えた人も含めると、無料Wi-Fiの認知度は99%。いわゆる「ギガ不足」に悩む若者は、賢くWi-Fiも利用しているようですね。
しかも、彼らは「無料Wi-Fiで通信している内容が盗み見られる可能性がある」ということについても、75.2%が「詳しく知っている」「聞いたことがある」と回答しています。つまり、そのリスクもしっかり知っているのです。これは、セキュリティに携わる者にとって大変うれしい結果といえるでしょう。
ところが、そうしたリスクの回避手段であるVPNの認知度はまだまだのようです。というのも、同じ調査で「無料Wi-Fiを使ったことがある」と回答した人のうち、「VPNについて知っている、または聞いたことがある」と答えた割合は、たったの4割。やっぱりこれは、まだ「ITに詳しい人」だけしか知らない方法のようです。私もこれまで何となくそうではないかと思っていたものの、数字として出てくるとかなりのインパクトです。
カスペルスキーも、「無料Wi-Fiでは通信が傍受される可能性があり、認知度は低いながら、まずは手軽なVPNを利用しましょう」とコメントしています。同社のブログには、「VPNの選び方」という記事があるので、こちらも参考に。
では、「VPNを使いたい」と思ったら、一体何をすればいいでしょうか?
ただし、VPNを知ったとしても、使いこなすまでには、さらに大きな疑問が立ちはだかります。それは、「どのVPNを利用すればいいの?」ということ。
特にスマートフォン向けのアプリストアには、VPN関連のサービスを提供するアプリがたくさんあり、中には無料のサービスもあります。ただし、アプリ自体の信頼性をチェックせずに、「無料だから」と気軽に使うのは危険です。
そもそもVPNを、誰かが自分の通信を盗み見るのを防ぐ目的で利用したいのならば、「そのサービス事業者自身がユーザーの通信を“盗聴”していないか?」という点にも注意すべきでしょう。個人用に安全なVPNを選ぶならば、大手セキュリティベンダーのVPNサービスを利用するか、自分で用意するしかありません(企業、組織の方は自社のVPNを利用しましょう)。
信頼できるVPNサービスを探すのは、簡単に見えて実は難しいのです。最近では、PC向けセキュリティ対策ソフトを提供しているトレンドマイクロ、ノートン、マカフィーなどのベンダーが、そのオプションとしてVPNサービスを提供している場合もあるので、これを活用するのも有効でしょう。
また、無料Wi-Fiを使うことで生じるセキュリティリスクを完全に排除したいならば、確実な方法があります。
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