【サッカー】ポルティモネンセの中島 カタール経由で今夏PSG移籍か2019年1月31日 紙面から
【ロンドン原田公樹】サッカー日本代表でポルトガル1部リーグのポルティモネンセに所属するMF中島翔哉(24)がカタール1部リーグのアルドゥハイルへ破格の移籍金3500万ユーロ(約44億円)で移籍する。29日にポルトガル紙ボラなどが報じた。ポルティモネンセのフォリャ監督も29日の試合後「既に移籍契約は成立した」と明かした。 中島は年俸350万ユーロ(約4億4000万円)。その10倍の移籍金が設定された。既にカタール入りし、一両日中にも正式発表される見込み。アルドゥハイルは国内リーグの昨季王者で今季も現時点で2位。今月、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッド(ともにイングランド)などを率いたモウリーニョ元監督の右腕として長く活躍したファリア監督が指揮を執る。前十字靱帯(じんたい)損傷で長期離脱中の主力で韓国代表のMF南泰熙(ナム・テヒ、27)の代役を探していた。 中島を巡っては、アルドゥハイルと同資本のパリ・サンジェルマン(PSG、フランス)が今夏に獲得する計画もある。今季限りでPSG退団の可能性があるブラジル代表FWネイマールの代役候補の一人が中島だという。 アルドゥハイルから期限付き移籍や安い移籍金で獲得すれば、戦力増強に加え、PSGが現在直面している、クラブ経営上の過度な赤字によるファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規定の罰則も回避できる一石二鳥。ただ、このFFPの盲点を突く補強について早くも欧州各国メディアで物議を醸している。 <ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)> サッカー欧州連盟が2011年に導入、14年から本格施行した、各クラブの経営健全化を促すための規定。クラブは過去3年間の収支が赤字になると、欧州チャンピオンズリーグ(CL)や欧州リーグでの選手登録数の削減や勝ち点剥奪、出場権剥奪などの制裁が科される。PSGは14年に一度抵触し、罰金とCLでの選手登録の制限、選手補強の制限などの処分を受けた過去がある。
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