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【サッカー】

森保J、あすカタールと決勝 吉田、冨安のCBコンビで再完封だ!

2019年1月31日 紙面から

カタール戦に向けて調整する冨安(手前)と吉田=アブダビで(共同)

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 【アブダビ(アラブ首長国連邦)松岡祐司】サッカーのアジア杯で2大会ぶり最多5度目の優勝を目指す日本は2月1日(日本時間23時開始予定)、当地でカタールとの決勝に臨む。DF吉田麻也(30)=サウサンプトン=とDF冨安健洋(20)=シントトロイデン=はセンターバック(CB)でコンビを組んだ今大会4試合でゼロ封中。ベテランと新鋭の10歳差CBで、43年、11大会ぶりの全勝優勝を今大会5度目の完封で飾る。

 高く、険しい壁となり、相手攻撃陣をはね返し続けてきた。吉田が「トミ(冨安)が頑張ってくれている」と言えば、冨安は「(吉田)麻也さんがカバーしてくれるから」と応じる。10歳差の掛け合いにギャップはなく、今やあうんの呼吸が生まれつつある。

 今大会全6試合のうち、1次リーグ第2戦・オマーン戦を皮切りに2人がCBでコンビを組んだ4試合は全て無失点。準決勝・イラン戦では今大会4得点の強力FWアズムンを完璧に封じ込んだ。吉田の安定感はもちろんだが、急速な進化を遂げる20歳の冨安は出色の出来だった。

 「難しい処理をうまく、そつなくプレーするのはCBとして経験を重ねないとできないこと。それを20歳でできているのがすごい」。世界最高峰のプレミアリーグで7季プレーする吉田は相棒を手放しで絶賛。1年前にベルギーへ渡った冨安自身にも成長を支える確固たる「進化論」がある。

 「ディフェンダーはやられて、そこから立ち上がらないといけない。それがあるから成長できる。だから、決してくじけずやり続けること」

 2017年U-20W杯(韓国)決勝トーナメント1回戦・ベネズエラ戦延長後半3分、冨安がマークしていた相手FWに競り負け、決勝ゴールを許した。責任を背負い込み、自問自答の日々を送った。「メンタルはきつかったけど、立ち上がるために必要なこと」と冨安。悔しさ、ふがいなさ、実力不足を真正面から受け止めてきたからこそ、充実の今がある。

 吉田は「あと一つ勝って、アジアチャンピオンに返り咲きたい」、冨安は「チームの雰囲気もいい。みんなで優勝したい」と初々しく表情を引き締めた。今大会6戦16得点のカタールをゼロ封すれば、12カ国が参加するようになった1996年大会以降では、2007年大会のイラク(3試合)以来となる決勝トーナメント全試合完封優勝にもなる。新時代の幕開けにふさわしい新たな鉄壁CBコンビが、日本をアジアの頂点に押し上げる。

◆全勝Vなら11大会、43年ぶり

 日本が全勝で5度目の優勝を飾れば、1976年イラン大会のイラン以来の全勝Vとなる。ただ、当時は参加6カ国の小規模大会で、イランは4勝しかしていない。2007年のイラクは決勝トーナメント全3試合で完封勝利を収めたが、韓国との準決勝は0-0からのPK戦勝利。1次リーグでは1勝2分けで全勝Vでもなかった。

◆決勝トーナメント(T)連続無失点

 12カ国が出場するようになって以降、決勝T連続無失点試合は1996年大会のUAE(決勝でサウジにPK戦で敗北)、2007年大会のイラクがマークした3試合連続が最高。日本が決勝でカタールを完封すれば4戦連続となり、大会新記録となる。ちなみに、今大会のカタールは1次リーグから6戦連続無失点。

 

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