【尾鷲】三重県尾鷲市は27日、本年度に廃止する中部電力尾鷲三田火力発電所(同市国市松泉町)敷地内に建設が予定されている東紀州5市町で進める広域ごみ処理施設の建設候補予定地について、市議会行政常任委員会で明らかにした。
市は今年5月、発電所の跡地を広域ごみ処理施設の建設候補予定地として整備を進めるため、中電に協議の開始を申し入れていた。中電は「承ることとさせていただきます」と回答。その後、中電と5市町が敷地内の建設候補予定地について協議を進めてきた。
市環境課が示した候補予定地は高さ58メートルのボイラー施設(1800平方メートル)、発電機などがある高さ30メートルの3号本館(3800平方メートル)、両施設に隣接する定期点検用地(1万1000平方メートル)を含めた区域。
同課によると、ボイラー施設と3号本館は耐震基準を満たしており、梁や柱が利用できる可能性があれば建設費の削減のため使用する方針で、「今後は使い勝手などを精査し、検討していきたい」と説明した。
他の4市町も、12月3日までに議会に示し、来年4月に地質調査や施設規模などについて検討する「一部事務組合設立準備会」を設置し、平成32年4月に「一部事務組合」の設立を目指す。