綾波レイ

登録日:2010/05/29(土) 15:17:32
更新日:2019/01/10 Thu 00:58:49
所要時間:約 10 分で読めます




私が死んでも代わりはいるもの……


新世紀エヴァンゲリオン』の登場人物。
この項目はヱヴァンゲリヲン新劇場版についても説明する。


年齢:14歳
血液型:不明
声優:林原めぐみ



本作品のヒロインのひとり。
生年月日等の個人情報は全て抹消されており、唯一14歳という年齢が明かされている謎の少女。
色白の肌、色素の薄い髪、赤い瞳とアルビノっぽい外見をしている。

エヴァンゲリオン零号機のパイロット、一番目の少女ファーストチルドレンだが、物語開始直後は使徒襲来より前の零号機の暴走事故の為に負傷していた。

性格は無口で無表情。
感情を見せることはほとんどなく、アスカに「人形」と揶揄されるほど。
普段は滅多に他人と会話せず、学校にいる時はほとんど窓の外を見て過ごしている。
ネルフ内でもその態度は変わらず、出された指示などには素直に従うものの、ネルフ職員からも接しにくい子供だと思われている。

しかし碇ゲンドウと接するときは別で、彼には笑顔を見せることもある。
シンジがゲンドウへの不信を顕わにした時は、激昂して彼に平手打ちを見舞った。
その思い入れを表すかのように、起動実験の際、自分を助ける為に破損したゲンドウの眼鏡を大事に保管している。
ゲンドウにとっても特別な存在で、シンジの前でさえ見せない笑顔を彼女に向ける事がある。
ゲンドウのお気に入りである事から、アスカからは「依怙贔屓でエヴァに乗っている」と思われている。
基本的に同じチルドレンであるはずのアスカとは相性が悪く、アスカからすればシンジを巡る上での敵でもある。
(TV、旧劇場版では厳密にはどうだったかまでは曖昧だが、アスカにとってはそう映った模様)

とにかく生活感というものがなく、彼女の住むアパートの部屋は、必要最低限のものが無造作に置かれているだけで壁はコンクリート打ちっぱなしのまま、
おまけに玄関のインターホンも鍵も壊れたまま放置されているなど、とてもではないが思春期の女子の部屋とは思えないほど殺風景。
食事は自炊のようだが、どうやら料理はあまり得意でないらしい。
また、特に好き嫌いは見せないが、肉は嫌い。
後にラーメンを食べに行った際、「ニンニクラーメン、チャーシュー抜き」という注文をした。
余談だが、このラーメンがカップ麺として発売された事があり、これが結構……

「オタク向けアニメ」のヒロインとしては国民的キャラクター。
エヴァを知らない人でも「綾波レイ」の名前や顔くらいなら知っているだろう。
昨今では新劇場版やパチンコの普及により、リアルタイム世代でない人も目にする機会が増えて新たなファン層を獲得し、その人気は衰えを知らない。
いわゆる「純粋培養系少女」の先駆け的存在でもある。
ちなみに、中の人である林原めぐみが演じた歴代キャラクターの中ではダントツの人気を誇る。

多くのエヴァファンは綾波派とアスカ派のどちらかに綺麗に分かれるのも有名な話。
ついでに呼び名も綾波派かレイ派で分かれるようだ。(メディアではレイが優勢のようだが)





【以下、重大なネタバレ注意】















その正体は、シンジの母である碇ユイのクローン。
僅かに外見の差異が存在するのはリリスの遺伝子が交ざっているからであり、肉体の元はサルベージに失敗した碇ユイそのものである。

赤木リツコの告白で「魂は宿らなかった」と言われている通り、肉体は多数存在しても「自我」といえる魂は存在しない。
それ故に、レイにはリリスの魂が移植されている。
また定期的に記憶のバックアップを保存している為、何らかの理由で死亡してもリリスの魂を別の肉体に入れ替えれば新しい「綾波レイ」が誕生する。
しかし記憶と魂があっても感情などは受け継がれない為、親しい人間は違和感を覚える事になる。

作中では三人のレイが登場。

一人目は幼女で、ネルフがゲヒルンと呼ばれていた頃ゲンドウの愛人だった赤木ナオコにゲンドウの陰口をそのまま伝えた事で、激昂したナオコによって絞殺された。
その時の悪口は「ばあさんはしつこい。ばあさんは用済み」。ゲンドウェ……

二人目は、作中で主に活躍したレイ。
シンジが初めて出会ったレイであり、彼と接していく内に彼に惹かれ、同時に微笑んだりするなどの人間性も獲得していくが、
アルミサエル戦での自爆によって死亡。

三人目のレイは二人目の死亡後新たに登場したが、感情を受け継いでいない為にシンジへの対応は淡白だった。
この三人目は登場してすぐに渚カヲルの登場、そして投げっぱなしのラスト2回になり、
旧劇場版でも人間体としての登場回数はそんなに多くないので印象の薄いファンも多い。




□劇中の活躍


第壱話の初登場の時点では全身に重傷を負っていたため、当初はエヴァに搭乗せず、実戦に参加したのは「決戦、第三新東京市」から。
ラミエルの攻撃から初号機を庇い、助けに来たシンジに初めて笑顔を見せた。
以降はシンジやアスカと共闘していくが、実はアスカ共々あまり活躍していない。
まともな白星と言えるのは、アラエルをロンギヌスの槍で撃破したくらい(それも他に動けるエヴァがいなかっただけ)、
アルミサエル戦ではシンジを巻き込まない為に使徒ごと自爆した。
この時、シンジへの思いに気付き涙を流したり、最期はゲンドウの笑顔を思い浮かべ彼への思いも見せた。
最終回では今までのキャラクターが完全に崩壊し、シンジ、アスカとラブコメを演じた。
通称リナレイ。


□旧劇場版


今回のトラウマメーカー。
魂の道しるべとして、ゲンドウにアダムとリリスの合一を迫られる。
が、シンジを感知してそれを拒否。ゲンドウからアダムのみを奪い去りリリスと融合し、シンジの下に向かった。
この事から、彼女のシンジへの思いは失われていなかった事が伺える。
(ゲンドウの最期にも包帯を巻いた二人目の姿として彼の眼鏡を拾って看取った)
最終的には「シンジの願いを叶える存在」として巨大化するのだが……これが、かなりコワい。めっちゃコワい。
精神世界では、シンジとアスカの言い争いに入って、仲裁やアスカを分かろうとしたのかといったシンジへの非難的な問いかけもした。
人類の未来をシンジに委ね、シンジが「今ある世界」を望んだ際はカヲルと共に見送った。


□新劇場版


」までは基本的にTV版と同じ。
しかし「」からかなり変更が加えられており、シンジの為にゲンドウとの食事会を企画する等、TV版よりもシンジに対する想いが明確に描写されるようになり、ほとんど恋心と言っても過言ではないレベルに。
またアスカとの関係も決して悪くなく、お互いに気遣いを見せるようになった。ちなみにビンタは受けとめている。
「破」の劇中のとあるセリフから、ファンからは「ぽか波」の愛称で呼ばれている。
シンジがネルフを去った後は、「もう碇くんがエヴァに乗らなくていいように」と、使徒に対して特攻。
しかし適わず、逆に使徒に捕食されてしまう。
だがシンジの「せめて綾波だけは助ける」という強い意志で覚醒した初号機によって救い出され、シンジと共に初号機に取り込まれた。
尚、出撃時にシンジのカセットプレイヤーを大事に携えており、シンジから救出される時も手放さなかった。

Qへの予告では、綾波と共に幼い綾波が三人登場した。あの子らは一体…。


新劇場版:Q

前作で初号機に取り込まれた後、ヴィレに奪還されシンジがサルベージされた後もプラグ内からは彼女は発見されず、
ミサトをはじめとするヴィレクルーからは「存在しない」と割り切られている。
本作ではその代わりに、量産化された「アヤナミシリーズ」のひとりとしてアヤナミレイ(仮称)が登場。
旧作同様、碇ユイ(本作では旧姓が綾波)のクローンでありダイレクトエントリー後の遺伝子情報から作られた。
以前の綾波とは打って変わって、自我を持たず「命令」に沿って行動するだけの存在。
黒いプラグスーツを常に着ている為ファンからは「黒波」と呼ばれている。
エヴァMark.09に搭乗し以前の綾波(ぽか波)の振りをしてシンジを誘い出し、ヴィレから奪取しネルフへと連れて行った。
シンジが自分に「綾波レイ」として接しているのに対し戸惑いを覚え、以前の「綾波」を意識するようになる。
その後真相を知ったシンジからは冷たくされるが、「命令」への疑問を抱き始め、
Mark.09がアダムスの器として暴走し操作できなくなった時には交戦していたアスカから「あんたはどうしたいの?」と問われ、
初めて自我を持ち脱出、その後救助を受けに歩き出すアスカとシンジについて行った。


漫画版

アニメ版に比べるとより感情豊かで人間らしい描写が増え、コミカルなシーンも多い。
また、最大の特徴は明確にシンジに好意を抱いている点。しかも両想い。
ゼルエル戦後のサルベージ作戦時に「シンジ君を私に返して」と言ったり毎日シンジに見舞われるアスカに嫉妬したりしている。
原作と異なる最終話の舞台「復元された世界」では登場しないが、いずこかで愛しいシンジの帰還を待っているらしい。


□その他


もともと無色透明なキャラなだけにとにかく芸達者で、メディアミックスや二次創作では様々なキャラ付けが行われている。
彼女がきっかけで、クールな人物をキャラ崩壊させてギャグに走らせることの面白さを知った者も少なくないのではないだろうか。
ラブコメ展開をさせる場合は、大抵アスカとシンジで三角関係に陥る事が多い。

『新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画』では、保護者となったプレイヤーの育て方次第で様々なレイになる。
オタクになったり、有名女優になったり、グレてしまったり…と実に多彩なレイを見ることができるので、レイファンにはオススメ。
もちろん原作通りのレイを育てることもできる。
また、レイの好感度を上げることでプレイヤーと恋仲になり、EDでウェディングドレスを身にまとったレイを見ることができるが、
ドレスは何故か3種類も用意されている。スタッフ曰く『どうしても着せたかった』とか。

また、ホシノ・ルリ長門有希タバサ(ゼロの使い魔)などのクールな無口っ娘の始祖でもある。

あの和田アキ子がコスプレをした事がある(某番組中川翔子ゲスト回)。
またBUMP OF CHICKENの楽曲「アルエ」は彼女を題材にしている事で有名。
バーロー「アルェルェ〜?」


彼女のキャラクターデザインの元になったのは、筋肉少女帯の楽曲「何処へでも行ける切手」の中に登場する「切手に描かれた包帯で真っ白な少女」で、
喋り方の元になったのは同バンドの楽曲、「福耳の子供」であるのは有名な話。

キャラデザについては吉田戦車のキャラクターが元になったという説もある。

彼女の配色はアルビノを意識したものではなく、ゲーム化を意識してのものである。
本作品放映当時、コンピュータゲームのグラフィックの主流はドット絵であったため、一発でわかりやすい配色や外観上の特徴が要求されたのである。

初期設定画では綺麗に揃えられた黒または青緑色の髪に褐色の瞳で、片隅に「YUI ICHIJŌ」と書かれている。



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