常陸宮賜杯第69回中部日本スキー大会(中日新聞社など主催)で、大回転と距離(クラシカル)の初日が28日、富山県南砺市のたいらスキー場などで行われた。大回転では、富山勢が中学女子と少年女子で表彰台を独占するなど他県を圧倒。来年開かれるスキー競技の富山国体を控え、強化が進んでいることを印象づけた。
少年女子で表彰台を独占したのは、優勝の小堺真希(富山第一高2年)、2位の宮本理央(同高1年)、3位の朴木(ほうのき)和香奈(南砺福野高2年)の3人娘だ。2年前に富山国体が決まってから、会場予定地のたいらスキー場で一緒に汗を流してきた。この日も滑り込んできた自分の庭で、好結果を出した。
「雪が柔らかくててこずったけど、前日までにつかんだ攻める感覚で滑れたことがよかった」と小堺。後輩の宮本と27日まで、長野・菅平高原であった国際スキー連盟(FIS)公認大会に参戦。硬く締まったバーンで、旗門の際を抜けていく感覚をつかんだという。
先輩の背中を追う宮本は、1週間ほど前の国体選考会では小堺に2秒差をつけられたが、菅平とこの日は1秒を切るタイム差に迫った。「自信になった。今のままでは真希さんに勝てないけど、いずれは追い越したい」
3人はそろって秋田県鹿角市で2月8日に開幕する全国高校総体に出場する。朴木は「今年は国体を逃したので、インターハイでその悔しさを晴らす」と意気込んだ。 (末松茂永)