【大相撲】玉鷲、40歳超えても現役で! 「先のこと考えず一番一番楽しく」2019年1月29日 紙面から
大相撲初場所で初優勝した関脇玉鷲(34)=片男波=が千秋楽から一夜明けた28日、東京都墨田区の片男波部屋で記者会見した。現役1位の通算連続出場1151回を誇るベテランは、40歳超えの現役続行を目標に掲げた。 初優勝と次男誕生が重なった最高の千秋楽から一夜明け。2004年初場所の初土俵から一度も休まず、現役1位の通算連続出場1151回を更新中。土俵の上では鉄人の玉鷲が、屈託のない笑顔で目標を掲げた。 「いや~もう、できるまでやりたい。40(歳を)超えても」 実現すれば最年長幕内在位記録など、さらなる勲章にも期待大。2人の愛息が相撲を分かるまで、強い父親で-。今後もそんな思いが力になるのは間違いない。 千秋楽の27日、午前4時40分に第二子の次男が誕生した。面会は1分だけ。朝稽古でスイッチを入れるため、病院を後にした。「奥さんが頑張った。次は俺の番」と心身とも最高の状態で大一番を制し、歓喜の瞬間を迎えた。 昇進問題を預かる審判部の阿武松部長(元関脇益荒男)は、今場所の13勝が大関とりの起点になるとの認識を示した。夢は大きく広がるが、年6場所制となった1958年以降、史上2番目の年長となる34歳2カ月で賜杯をつかんだ。「先のこと考えずに一番一番楽しくやれたら、結果が出るかなと思いますけど」。焦ることはない。 幕内最年少22歳の関脇貴景勝(千賀ノ浦)と優勝を争ったことも、刺激となった。「自分も若くならなくちゃ。同じくらい、やらなきゃね」と老け込むつもりはさらさらない。 千秋楽の記念撮影では、賜杯と2歳の長男テルムンちゃんを抱いた。「一番は、一緒に写真を撮って万歳したかった」。出産直後で来られなかった夫人と次男も一緒に、一家勢ぞろいの写真は2度目の頂点で。強くて優しい玉鷲が、進化を続ける。 (志村拓)
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