キャンプ前の最終調整が真剣勝負の場と化す気配だ。「早くから投手の球を見られるのはいいこと」と投手陣のフリー打撃登板を歓迎した京田。対戦相手を問われると、ニヤリと笑った。
「相手は笠原です。勝負するのは大学以来。因縁の相手なので負けませんよ」。29、30日に計10人が登板するフリー打撃。誰と対戦するかは野手に選択権があった。京田が指名したのが、プロ初対決となる同期入団の左腕だった。
日大4年だった2016年7月、京田は新潟で開催された日米大学野球の日本代表に選ばれた。大会直前に地元の新潟医療福祉大と対戦。代表候補合宿に招集されながらも落選した同大のエースにてこずった。
そのエースこそが笠原だ。京田は「真っすぐがめちゃくちゃ速くて、バントで空振りしたんですよ。そのほかの打席も凡退したと思います」と振り返ると、「僕もあいつにやられっぱなしではいられないんで、やり返します」と続けた。
一方の笠原は「抑えるか打たれるかではなく、ちゃんとストライクを投げること。打者に投げる感覚をつけたい」と発言。どうやら対決ムードはなさそうだが、本気の同期を見れば力は入るはず。フリー打撃は首脳陣も視察予定。新旧の日本代表でもある2人の勝負に注目が集まる。(高橋雅人)