ロクでなし魔術講師と黒の剣士 作:ラーメン食べたい
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あ、それはそうと活動報告の方でアンケートをとっているので気が向いたら見てください!
キリトside
「《雷精の紫電よ》────ッ!!!」
システィーナの放った【ショック・ボルト】が眼前に迫ってくる。マズイッ!?
「クッ!?《雷精の紫電よ》ッ!!!」
目の前で雷と雷がぶつかり合い弾ける。
あ、危ねぇ。なんとか間に合った……
「よく反応できたわね、キリト。」
「システィーナこそ、よくグレンの動きに対応できたな……」
一緒に暮らしてるはずなのにグレンは時々俺の予想を超えることを仕出かすからなぁ……
今のだって予想出来なかったし。
「なんとなく、この人ならそれくらいやりそうだなって思っただけよ。」
「あぁ、そう……」
まぁそれは置いておこう。
今は決闘の最中だ、気を抜くわけにはいかないからな。
「さぁ、続きを始めようか。」
「言われなくても!《雷精の紫電よ》────ッ!!!」
システィーナが放った【ショック・ボルト】を上半身を逸らすことで躱しシスティーナに向かって走り出す。
「なっ!?《雷精の紫電よ》────ッ!」
もう1度システィーナが【ショック・ボルト】を放ってくるが躱されたことで動揺したのか、狙いも甘いし威力も弱いッ!
姿勢を低くすると【ショック・ボルト】は頭上スレスレを通過していく。
「そんなっ!?」
2発目のショック・ボルトも躱されてシスティーナは更に動揺している。この隙にッ!
俺は更に走る速度を上げシスティーナの目の前に左手を突き出す。
「俺の勝ち、だな。」
「……うん、私の負け。」
「だっはっはっは!ざまぁみろ生意気娘!!!これでお前は俺に説教出来なくなっちまったなぁ!!!」
俺の勝利宣言、そしてシスティーナがそれを認めた瞬間、グレンの笑い声が中庭全体に広がった。
それを聞いた瞬間こっちに歩み寄ろうとしていたクラスメイト達は足を止めグレンの方を見る。
そこには腹を抱えて大笑いしているグレンの姿があった。
「あ〜笑った、笑った!いや〜サンキューなキリト!お前のお陰でこれから楽になるわ!」
「いや、別にお前の為にやった訳じゃないんだけど……」
「じゃあ、勝者であるキリトには敗者であるコイツへの命令権をやろう!」
「人の話を聞けよッ!?ったく、グレンの好きなようにしてくれ……」
「ん?そうか、なら命令は俺に対する説教の禁止で決まりだな。んじゃ、次の授業は自習にすんぞ〜」
そう言いながら中庭を去っていくグレンにクラスメイト達は軽蔑の眼差しを向けている。
それを見て俺は思わず内心でため息をついてしまう。
グレンのやつ、ほんとに1か月働いたらまたニートに戻るつもりか?
まぁそこら辺はグレン次第だな……
さて、そろそろ教室に戻るか。
「ほら、システィーナにみんなも教室戻ろうぜ。」
俺のその言葉にシスティーナやクラスのみんなはようやく動き出し1人また1人と教室に戻っていった。
そして、その翌日からもグレンはまともな授業をせずにただただ時間が流れていった。
こんな駄文にですまない、本当にすまない……