凡語:隠れインフルエンザ
「隠れインフルエンザ」をご存じだろうか。小欄は初めて聞いたが、インターネットで検索すると、最近になって話題になっている。隠れ-というところがくせもので、あなどれないようだ▼インフルエンザは高熱(通常38度以上)や頭痛、関節痛、全身倦怠(けんたい)といった症状が突然襲ってくる。ところが、隠れインフルエンザは、それほど熱が上がらないそうだ▼一昨日の本紙で、京都で医院を開業する藤田宗さんが「ここ数年、37度台前半の微熱にとどまる患者の受診が増えた、という印象だ」と話している。検査するとウイルスが検出され、インフルエンザと分かる。軽くても早めに受診を、との助言だ▼症状がなくてもウイルスを保有する「不顕性感染」の人もいる。それと知らずに外出し、ウイルスを広める心配がある。熱を出して家で寝込んだ方が迷惑にはならない。というわけで「隠れ」に要注意だが、隠れて気づきにくいのが困りものだ▼今週に入りインフルエンザは京滋を含め32都道府県に警戒レベルが拡大、多くの高齢者が亡くなっている。東京では駅ホームから転落、死亡した女性からウイルスが検出されたのが気になる▼インフルエンザに潜むウイルスを見いだして100年にもならない。手洗いやマスクが、今も拡大を防ぐ有効な手だてだ。
【 2019年01月25日 14時00分 】