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【首都スポ】

[スポーツクライミング]私もなおみ世代! 女王・野中、貫禄突破「楽しみなスタート」

2019年1月27日 紙面から

女子予選で課題に挑む野中生萌(右)と野口啓代(沢田将人撮影)

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 2020年東京五輪で実施されるスポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップは26日、東京・駒沢屋内球技場で予選が行われ、女子は昨季W杯で総合優勝の野中生萌(21)=XFLAG=や2大会連続12度目の日本一を狙う野口啓代、2017年大会を制した伊藤ふたば(ともにTEAM au)ら20人が準決勝に進んだ。男子は4連覇を狙う藤井快や楢崎智亜(ともにTEAM au)ら20人が突破。世界王者の原田海(日新火災)は敗退した。27日に準決勝と決勝が行われる。

 W杯年間女王の肩書を背負っても、重圧は感じさせなかった。野中が5つの課題のうち4つを完登。1度のトライで登り切る“一撃”を3度決め、B組1位で予選を通過した。「年間女王のことは、今言われて気付いたくらいで忘れていました。特に気負うことなく、今年がどんな年になるのか楽しみになるようなスタートでした」と笑顔で振り返った。

 国際大会では実績を残している女王も、国内開催のシニアタイトルは獲得したことがない。今年は8月に東京五輪の出場枠を争う世界選手権が東京・八王子で開かれるなど、国内での主要大会が続く。「日本で勝つのは重要なことだと思う。今年は優勝を目指して頑張りたい」と気合が入っている。

 昨年9月に右肩の関節唇を損傷。手術をしない限り完治はしない。世界選手権に出るために保存療法を選択したが、今でも右肩をかばう動きをしてしまう。「課題によっては登れない。右肩は疲労もたまりやすくなるので、ケアをしながらやっています」と気丈に振る舞っている。

 刺激になっているのはテニスの大坂なおみ(日清食品)の全豪オープンでの活躍だ。ともに21歳。「大会に出ても堂々としているし、試合も楽しんでいるように見える。プロ意識がすごい」。東京五輪を来年に控えたシーズン。その最初の大会で、野中も女王の誇りを見せる。 (平野梓)

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