お助けキャラは大変・・・なのか?   作:助っ人大好きマン
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この話は基本的にオリ主の視点で書いていこうと思いまする。


一学期。
第1話 普段通りの非日常。


「じゃあ兄貴、行ってくるー。」

「おー行ってらー……あんまり遅くなるなよ?」

「龍牙の行動次第。」

 

そういい、俺の弟(小林・一郎)は学校へと登校していった。

庭から見えるすぐ先の通学路からは、まるで誰かを探し―――まぁ実際探しているのだが。

そんな弟の行動を見ながら、俺は朝食のあと片付けを開始する。

俺の名前は小林零也(こばやしれいや)

どこにでもいるただの社会人一年生(つまりは20歳)だ。

 

現在は今の職業を続けながらも、弟であり現在絶賛一人暮らし中だった小林一郎と同棲を続けている。もう高校生だから別に放って置いていてもいいとは()()()考えていたが、このまま一人暮らしを継続させていたら確実に体調を崩しそうだったので、無理矢理押し掛けるような形で同棲をしている(これはただ単に俺が弟離れが完全にできていないこともあるのかもしれないが…)。

 

「――っつ〜〜…ふぅ、皿洗い終了っと。」

朝の洗い物だけだったら特に苦労はしないけど、昨日は仕事の関係で少々帰りが遅くなったせいで皿を洗うのを後回しにしてしまった所為で、2回分を一回でやる羽目になってしまった。別に水洗機にぶち込んでスイッチオンにしても良いが、それだとなんか汚れが落ちにくい気がしするので、俺はなるべく手洗いで片付けるようにしている。

「今何時だ?」

俺は時計を仰ぎ見、今の時刻を確認する。

現在の時刻は8時40分ぐらい、仕事は昨日の時点で一通り済み。暫くは書かなくても良い。といってもすることがなぁ………しょうがない、暫くはなにかで時間を潰すか。

 

「買い物いくか……冷食かっとくか。」

俺とて四六時中いるわけでもないので、一郎用の冷食を買っておこうか。

 

 

 

 

◼️【小林零也】自宅→スーパー

見慣れた道を歩きながら、『フンフフーン』とうろ覚えの歌を口ずさみながら歩く。

(最近は平和なものだな。【奈落の使徒】も最近は出ていない―っていうか別の誰かが倒しているな。十中八九火乃森龍牙達のおかげだろう。今はまだ一郎がこの事実(彼らが戦っていること)を知らないので、あまり接触はできない(個人的な付き合いがある人はいる)。

その時――――

 

「っつ!?――成る程、さっきから“小指”が()()()()()()()のはこの出来事の所為か。」

スッと後ろを振り向くと、そこには如何にも不良然とした高校生ぐらいの人がいた。

「クククッ―人間共、精々【魔神】様復活の糧となれ――グフッ!?

奴が名乗りをあげる前に拳を叩き込む、一郎がいたら「バトル物の形式美だぞ!?」とか言って文句を言ってきそうだが、この場は俺一人なので文句を言う人はいない。

敵は5メートル程吹っ飛んでいき、コンクリートの壁に激突した。

(これでくたばってくれると助かるんだけどなー。)

勿論そんなことあるわけもなく、相手は直ぐに復帰した。

 

『貴・さ・まァァァァーーッッ!!!』

土埃から出てきた姿は既に人間のそれでは無く、2つの鋏と1つの尾――巨大な“蠍”がいた。

(形的に日本の八重山蠍に近いな……一応尾っぽには注意しておこう…)

『我名は我餓羅!先程はよくのやってくれたなァ!人間風情が!!』

ありがちな台詞を吐きながら、蠍型は俺に迫る。

 

そのまま鋏の二連撃を放ってくるが、スキル【天才】のお陰で常人よりも数十倍はやい思考速度を誇る俺にはまるで当たらない。あぁ、遅いな・・・・・。俺が早いのがいけないのだろうが、せめてもうちょっと基礎能力が高くいて欲しかった。遅すぎて()()油断してしまいそうだ。

 

『何故だ!たかが人間に我ら【奈落の使徒】の攻撃を避けらるはずが――』

「残念だけど、俺はそんじょそこらの人間風情とは十味ぐらい違うんで―ねっ!!」

鋏の付け根に向かって肘打ちを叩き込む。

「スゥ―――ハァッ!!!」

使徒の鋏が外れるかのように取れ、彼方に吹っ飛んでった。

『グゥ………ッ。』

使徒が苦しげな声をあげるが、んなこと気にしてはいられない。

流れるように正拳突きにて残りの腕も吹き飛ばし、隙を狙ったような使徒の攻撃を紙一重で避け、追撃を意識してバック転にて距離を取る。

 

『むぅ……勝てそうにはないな…ならせめて――一緒に死んでもらおうか!!?』

って、オイオイ。何処の仮面◯イダーだよそれともあれか?タ◯ウの『ウルトラダイナ◯イト』か?あぁでもあれは使った後再生するか、怪人は再生しないけど。

 

『クク……死ねぇ!!』

そう思っていたら紫色の光を出しながらこっちに向かって突進をしてきた。

うん…気合い出してる所悪いけど――――――――悪いが、

 

 

 

 

 

 

 

「消し飛ぶのは、お前だけで――十分だ。」

 

 

 

 

 

 

お手本のようなアッパーカットが使徒の頭に綺麗にあたり、はるか上空に向かって飛んでいく、

そしてそのまま――――

 

ドガァン!!!

 

「“汚ねぇ花火だ”ってな。」

なんとなくそう呟いた俺は、周りの人に目撃されないうちに、さっさとスーパーに向かった。

 

 

 

◼️小林零也 自宅

「取り敢えずこんなもんでいいか。」

そう言いつつ、俺は今回の買い物で買った夕食の材料や、今後忙しい時や俺が家にいない時に一郎に食わす用の冷凍食品を買っておいた(因みに昼食はその買って来た冷食で簡単に済ませた)。

「……でもやっぱ、最近使徒の出現頻度が上がっているのは、気のせいじゃなさそうだな。」

つい昨日も、蟷螂型の使徒と戦ったばかりだ。俺はそれこそ昔―――龍牙の父親が『日本に使徒襲来の兆しあり』という言葉を龍牙に伝える前―――から戦ってきたが、三ヶ月に一匹、一ヶ月に一匹、一週間に一匹、そして――()()()()()()()と、その出現頻度を着実に増やされて来ている。やはり原作通り、使徒の崇めている【魔神】復活の予兆なのだろう。

 

別に自ら魔界(?)に攻め込んで、現界している使徒を一匹残らず200年ほどの眠りに就かせてもいいのだが、俺は別にこの世界に原作改変をしにやって来たのではない。

 

「俺はあくまでお助けキャラ、それを忘れずに―これからもやって行こう。」

多分今頃学校から抜け出した龍牙御一行様が、『戦闘の痕跡はあるのに肝心の使徒の死体と、“それをなした人物が”いないという』変な場面に遭遇するだろう。そして『果たして誰が、この使徒を死体すら残さずに倒したのだろうか?』という感じになるに違いない(まぁ死体が無いのはただ単に相手が自爆したからだが…)。そう思われるのも、【お助けキャラ】としての役目である。

 

 

そんな事を考えながらも、俺はパソコンに向かい合う。

午前は家事の時間、そして午後は――仕事の時間だ。俺はそう決めている。たしかに仕事はひと段落したが、だからといってやらなくてもいいということではない(さっき自分が何いったか覚えていないのかだって?ハハ、ゲイリー。)という事だ。俺は【執筆者になろう!】という(え?某有名サイトのパクリじゃないかって?ここは異世界だ。そういえば分かるかい(威圧)?)サイトを開き、自分のホームページを開く、そこからコメントを見て、誤字脱字や面白いアイディアなどを見る―――もうこの時点でお分かりかもしれないが、俺の職業は『小説家(ラノベ専門)』である。これでも累計発行数が7桁台後半はいっているそこそこ有名な小説家であると自負している。ついこの前も最新刊の原稿を出版社に送り付け、今朝GOサインを貰った。

 

「あー今日はどっちを書こうかな……」

俺は今、二作品発行させてもらっている。1つは『異世界で猟銃を使って無双する』というコンセプトのライトノベルで、これは数年前に友人に付き合ってとった狩猟者免許を取得した際に思い付いた処女作だ。最近主人公が解体用の小太刀(振ると衝撃波が出る)を手に入れ、近遠距離に対応して、無双っぷりに磨きがかかった。これからも頑張ってほしいと作者としては切に思うところだ。

 

もう1つは『ローファンタジーな異能力バトル』である。『アルカナ』と呼ばれる異能力を使う現代日本での少年少女たちの戦いを描いた作品だ。こっちの主人公は―――まぁぶっちゃけ唯の幻想殺し(イマジンブレイカー)である。こっちはまだ三巻までしか出していないので、あんまり知名度は高くない。でもまぁ――個人的にはこっちの方が好きだったりする。

 

まぁそんなことはどうでも(よくはないが)いい―――今回は猟銃の方にするか。

さて、一旦本気で取り組むとするか。タイマーはつけといたから時間は気にしなくても大丈夫そうだ……うっし気合い入れて書くか!!………あ、その前に音楽つけとこ。

 

 




如何でしたか?意見や誤字脱字があったら書いてくれるとありがたいです。




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