二人目の妹は入学すら出来ませんでした   作:スパイラル大沼
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翌日。あたしは朝飯だけ食って部屋でゲーム。すると、また扉が開いた。このシチュエーション何回目だよ。と、思ったら入ってきたのは穂波さんだけではなく、深雪もいた。

 

「あら、ここにいらしたのですね。美雨さん、これから深雪さんはビーチに行かれるそうなのですが、美雨さんも行きますか?」

 

「え?あー……うん。行くよ。ちょうどガノトトス狩り終わったところだし」

 

「そうですか」

 

ニコッと笑う穂波さん。けど何故でしょう。すごく怖いよ穂波さん?

 

「それなら、深雪さん共々全身隈無く日焼け止めを塗って差し上げましょう」

 

「是非お願いします!」

 

「あれ?なんか思ってた反応じゃないな……」

 

穂波さんのに日焼け止めを全身隈無く塗ってもらえるとか何それどんなご褒美⁉︎あたしはウキウキしながら塗ってもらった。

 

 

 

 

で、海。深雪は兄ちゃんとシートの上で海をぼんやり眺めてる中、あたしは海に突撃。ガノトトス狩りをするためだ。もしくはジャブローでも探しに行こうかな。そう決めると、思いっきり潜った。ザババババババッッと音を立てて海の深くまで潜り込んだ。んーやっぱり冷たくて気持ち良い。夏はこれだわ〜うん。そんなことを考えながら潜水してる。

あっ、カクレクマノミだーとか考えながらドンドン深く潜ってると鮫がいた。襲い掛かってきた。噛まれたけどサメの歯が折れた。逃げて行った。そーそーそれでいい。あたしは虫以外の生物は好きだから、だから来るな。

そんな事をぼんやり考えつつもさらに奥へ。と、そんな感じの行動ずーっと繰り返してると、飽きたので引き返した。

 

 

 

 

夕方。クルーザーに乗ってどっか行くらしい。船とか見てほんと最近思うのが船に乗って海の上走るからなんなの?ってこと。だってすることないもん。セーリングって意味わかんない。

だから、あたしはゲームしてた。で、酔った。

 

「うえっぷ……」

 

「だ、大丈夫?美雨」

 

「船の上でゲームなんてやるからですよ……」

 

深雪と穂波さんに声をかけられた。

 

「ず、ずみません……吐きそう……」

 

「とりあえず、横になりましょう」

 

穂波さんに言われるがまま、クルーザーの上で寝転がった。ウゥ……もう二度と乗り物でゲームやらない。そう誓った。

 

 

 

 

翌日。昨日はなんか知らんけど軍の人がうちに来てたらしい。潜水艦がどうのなんだのと話をしていたが、あたしはその一部が聞こえたに過ぎない。部屋にいたから。トイレに行く途中でたまたま聞こえただけだ。

でも、そんなのあたしにとってはどうでもいい。だってゲームが落ち着いてできればなんでもいいし。そんな事を考えながら部屋で落ち着いてゲームする。

で、またまた同じように部屋に誰か入ってきた。つーか今更思ったけどなんでどいつもこいつもノックということを知らないの?別にいいけど。

 

「美雨?いる?」

 

深雪と兄ちゃんだった。

 

「おーっす。どしたん?」

 

「これから軍の基地に見学に行くのだけど、行く?」

 

「行く!」

 

何それ楽しそう!超行きたい!

 

「ていうかなんで行けんの⁉︎何それ!スゲェ!」

 

「ああそっか。あなたは船酔いで寝てたものね。昨日、色々あって軍の人に兄さんが気に入られたのよ。それで、ね」

 

「兄さん?」

 

「へ?あっ、いや、今のは……そ、そう練習よ!お母様の命で兄妹として行動しなきゃいけないの」

 

「へ?だって元々そうじゃん。兄妹じゃん」

 

「いやそうじゃなくて……まぁいいわ。とにかく、行きましょう」

 

そんなわけで、基地に向かった。

 

 





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