二人目の妹は入学すら出来ませんでした   作:スパイラル大沼
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戦闘中

 

 

 

 

「何これ!」

 

「ひでぇな、こりゃ」

 

「こんなに大勢……一体どうやって」

 

と、声が上がる中、達也は言った。

 

「改めて言わなくても分かってるだろうが、状況はかなり悪い。この辺りでグズグズしていたら国防軍の到着より先に敵に捕捉されてしまうだろう。だからといって、簡単には脱出できそうにない。少なくとも陸路は無理だろうな。何より交通機関が動いていない」

 

「ってことは、海か?」

 

レオの質問に達也は首を振った。

 

「それも望み薄だな。出動した船では全員を収容できないだろう」

 

「じゃあシェルターに避難する?」

 

今度は幹比古。

 

「それが現実的だろうな……ここも頑丈に作られているとはいえ、建物自体を爆破されてはどうにもならない」

 

「じゃ、地下通路だね」

 

で、エリカ。

 

「いや、地下はやめた方がいい」

 

「えっ、なんで?……っと、そうか」

 

「じゃ、あたしがこの会場ごと持ち上げて、みんなはこの中に避難して海の上を歩こっか?」

 

今のは当然美雨だ。

 

「そんなことをしたらお前が狙い撃ちされるだろ。上を行こう」

 

「お、兄ちゃんがあたしの心配をしてくれてる!」

 

「当然だろう。大切な妹だからな」

 

思わず美雨がウルウルしてると、深雪の嫉妬を感じ取ったのでなんとか抑える。

 

「それと、少し時間をもらえないか?」

 

「それは構いませんが……何故ですか?」

 

ほのかが聞いた。

 

「デモ機の処分をしておきたい」

 

「あっ、そうだね。敵の目的かもしれないし」

 

そのまま全員は動いた。

 

 

 

 

「司波、吉田」

 

先頭を走る二人の名前を呼ぶ声がした。

 

「十文字先輩」

 

「他の者も一緒か。お前たちは先に避難したのではなかったのか?」

 

「念の為、デモ機のデータが盗まれないよう消去に向かうところです。彼女たちは、その、バラバラに行動するよりも良いかと思いまして」

 

「しかし、他の生徒は既に地下通路へ向かったぞ」

 

これは服部の台詞だ。

 

「地下通路ではまずいのか?」

 

眉をひそめた達也の表情を読み取って沢木が聞いた。

 

「まずいというほどのことは……ただ地下通路は直通ではありませんから、他のグループと鉢合わせる可能性があります。場合によっては」

 

「遭遇戦の可能性があるということか⁉︎」

 

そう判断すると、十文字は言った。

 

「服部、沢木、すぐに中条の後を追え」

 

「ハッ」

 

「分かりました」

 

そのまま二人は動き出し、達也達はデータの消去に向かった。

 

 

「…………あれ?美雨?」

 

「えっ?」

 

誰かがそう声を上げた。

 

 

 

 

桜木町駅前広場の辺り、たくさんの敵に囲まれて1人の少女が立っていた。

 

「………1、2、3……数え切れないねこれ……」

 

そう呟くのは美雨。そして、首をコキコキと鳴らすと、ニヤリと笑って見せた。

 

 

 

 

達也は軍のメンバーと共に出動。他のメンバーは地上から脱出していた。

 

「なんか…ヤケに静かじゃない……?」

 

花音が声を漏らす。

 

「そう、だね……。敵も見当たらないし……」

 

五十里も賛同した。そのヤケにスッキリした街を歩いて、駅へ向かう。そして、駅に到着した。すると、たった一人だけ立ってる女の子がいる。周りにはテロリストの死体なのか気絶してるだけなのかわからないが、人が転がっている中をたった一人立っていた。

 

「アレは………」

 

「み、う………?」

 

誰かがその名を呼ぶと、その影は振り返って、いつも通りの間抜けな笑顔を見せた。

 

 

 

 

「あぁなぁたぁはぁ〜〜〜ッッ‼︎‼︎」

 

深雪に頬を引っ張られている美雨。

 

「い、いはいいはい!ふぉへんなはい!」

 

「今までどこに行ってるのかと思ってたら一人で敵を殲滅⁉︎あなただって不死身ってわけじゃないのよ⁉︎」

 

「ふぁ、ふぁはしへぇ〜〜!」

 

で、手を離す深雪。

 

「いきなりいなくなるもんだから心配したんだからね!」

 

「だ、だって……暇だったし……」

 

「暇だからってこんな大暴れするバカがどこにいるのよ!」

 

「ここにいるよ?」

 

「………蹴るわよ」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

と、姉妹心温まるお説教の中、花音は呟いた。

 

「こ、これ……全部あの子が絶滅させたの?一人で……?素手で?」

 

「気にしないでください千代田先輩、美雨ってそういう子なんです」

 

そこに説明する雫。

 

「き、北山さんだよね?なんか、不機嫌?」

 

「別に、そんな事ないです」

 

だが、明らかに機嫌が悪かった。当然、怒りの矛先は美雨だ。その時だ。遠くから機械の音がした。見ると、でっかいロボットのようなものが歩いてきていた。

 

「直立戦車……さっきとは違う。随分人間的な動きだ」

 

幹比古が声を漏らす。

 

「第二回戦、かな」

 

美雨が指をコキコキとならしてる時だ。深雪がその肩に手を置いた。

 

「あなたは休んでいなさい」

 

「は?」

 

「私達がなんとかするから。いつまでも妹に守られてるわけにはいかないもの。ね?」

 

「………はーい」

 

魔法高校生が全員立ち上がった。

 

 

 





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