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【首都スポ】

[高校野球]100周年ユニで出陣 10年ぶり9度目センバツの切符、春の国士舘

2019年1月26日 紙面から

センバツ出場が決まり、喜ぶ国士舘ナイン

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 第91回センバツ高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の出場32校が25日決まった。10年ぶり9度目センバツの東京王者の国士舘は100周年記念ユニホームで出陣する。関東大会を制した桐蔭学園(神奈川)は春夏通じて16年ぶりの甲子園。2年後輩の巨人・高橋由伸前監督らととも選手で夏の甲子園に出場した片桐健一監督(45)は初さい配となる。

 春の国士舘が10年ぶりに甲子園に帰ってくる。14年ぶりに聖地で指揮をとる永田昌弘監督(60)をナインが胴上げ。松室直樹主将(2年)は「新チームがスタートして監督から弱いとずっと言われて続けて、このまま終わるのは悔しいとやってきた。国士舘伝統の走塁と守備を見せたい」と力強く誓った。

 国士舘大監督を9年間務めたのちに復帰して2年目の永田監督は、東京王者となった勝因として夏以降の投手陣のレベルアップを挙げた。監督、コーチがストップウオッチを手にしてタイム目標を設定してピッチャーのダッシュを管理したのが実った。白須仁久投手、山崎晟弥投手の2年生ダブルエースを軸に投手陣が成長。「8月末に山崎が聖望学園を完封して、そのあたりからピッチャーが抑えるようになった」と永田監督。東海大菅生との東京大会決勝は1回に奪った4点だけを継投で守って1点差で逃げ切った。

 学校創立100周年だった2年前にメープルの学園章を新調した。世田谷の松陰神社わきに学校が移転した大正時代、創立者の柴田徳次郎が、神社内で紅葉していた楓(かえで)の古木を見て、吉田松陰の思いをつぐ学校にふさわしいとメープルをシンボルマークにした。その学園章を100周年を機に「国士舘レッド」で染めた。新しい学園章を左袖口につけた「100周年ユニホーム」をOB会が甲子園用につくる計画も進行中だ。

 チームメートがボンズ打法と呼ぶ独特のフォームから快打を連発してきた1年生4番、黒沢が新年早々に左足首をけがするなど不安もあるが、山崎、白須が健在。最速139キロで度胸あるピッチングが持ち味の山崎は「神宮大会で札幌大谷に負けたので甲子園で対戦して絶対に勝ちたい」と誓った。カットボールで投球の幅が広がった白須は「星稜の奥川、横浜の及川のような注目投手と投げ合いたい」と目を輝かせた。

 過去9度の甲子園のうち8度がセンバツ。春の国士舘といわれるゆえんだ。春夏合わせて9度目の甲子園指揮となる永田監督は「チームは10年ぶり、私自身も14年ぶりなので初出場のようなもの。まずは1勝を目指したい」と目標を掲げた。新ユニホームで初勝利して、永田監督の甲子園11勝目を飾りたい。 (小原栄二)

国士舘の白須仁久(左)と山崎晟弥両投手=東京都世田谷区で(久野功撮影)

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