【プロ野球】甲斐野、7~8割で152キロ! ソフトバンク1位は「モンスター級」2019年1月26日 紙面から ソフトバンクのドラフト1位、甲斐野央投手(22)=東洋大=が25日、筑後のファーム施設での新人合同自主トレで初めて捕手を座らせてブルペン投球し、最速152キロをマークした。変化球を交えて23球を投げ、7割程度の出来としながらも直球は常時150キロ台を計測し、動く真っすぐに周囲も仰天。最速159キロ右腕が、宮崎春季キャンプを前にモンスター級の投球を披露した。 誰もが見入る衝撃の23球だった。17日に立ち投げして以来、2度目のブルペン入り。甲斐野が捕手を座らせると、重いミット音がテンポよく鳴り響いた。うなりを上げる直球は、投球の軌跡を精密に測れる機器「トラックマン」で最速152キロを記録。「まだ7、8割」と言うものの、直球は常時150キロ以上を計測し、最速159キロ右腕の実力を示した。 見守った周囲に強烈なインパクトを与えた。視察した入来3軍投手コーチは「衝撃的だった。長く野球を見てきたが、直球はモンスター級。これはどえらい選手になる」と仰天。驚くべきは、球速だけではない。球を受けた飯田1軍ブルペン担当は「ボール(の軌道)がきれいじゃなく、カット気味に左右に動くところもいい。非常に捕りづらかったし、バッターも打ちづらいと思う」と独特の「動く剛速球」を評価。報道陣から評価を伝え聞いた甲斐野は「意識はしていないけど、球が動くのを嫌だと思う打者もいる。そう言われるのはうれしい」と笑顔を見せた。 これまで、他の新人選手が次々とブルペン入りを重ねる中でもマイペースを貫いてきた。しかし、工藤監督が筑後を視察する28日を前に一気にペースを上げた。「みんな意識しているし、もちろん僕もそう。工藤監督にアピールポイントの直球をしっかり見てもらいたい。もう一段ギアを上げる」。目指す宮崎春季キャンプのA組(1軍)入り。目前に迫る“御前投球”に燃えている。 「理想は分かっていても打てない真っすぐ。そこに近づけるようにやっていきたい」。春季キャンプの振り分けが決まるのは、視察翌日に開かれる29日のコーチ会議。その前に、指揮官に直接名刺代わりの剛速球を見せつける。 (長浜幸治)
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