二人目の妹は入学すら出来ませんでした   作:スパイラル大沼
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モノリス・コード

 

 

 

 

「お前、男子のモノリス・コードの選手。拒否権は認めない。いいな?」

 

深雪の面倒を見ていたらノックがしたのであたしが応対し、兄ちゃんが出てきて一発目の台詞がこれである。

 

「じゃあな」

 

「いや待て。説明不足にもほどがあるよ」

 

「? 何がだ?」

 

「いや分かるでしょ。バカなの?死ぬの?」

 

「何を言ってるのかサッパリだ」

 

「イラっとするわ!まずあたしがなぜ深雪の代わり以外になるのか!そして、モノリス・コードとは何か!男子競技にあたしが出れるのか!いつのまに出場決定してたのか!報酬額はいくらか!答えてください!」

 

「モノリス・コード選手に怪我人が出たから。敵味方三名の選手によってモノリスを巡って魔法で争う。詳細はこの紙な。まぁ、髪を結んで男装すれば行けなくもない希ガス。ついさっき決定した。勝手に。報酬額は5万でどうだ?」

 

「いいよ、やろう」

 

五万か。俄然やる気出てきた。

 

 

 

 

 

そんなわけで、あたし、兄ちゃん、レオ、ミッキーが集まった。ちなみにあたしと深雪のことは事前に話してくれているらしい。ちなみにチームメイトはあたし、レオ、ミッキーの三人だ。

 

「いやそれでもおかしい。そもそも殴っちゃいけないんでしょ?あたしがいて役に立てるの?てか兄ちゃん出ないの?」

 

「俺は裏でコソコソ動いてる奴らの動きを探る。お前らが試合に出ている間にな。それと、お前は殴らなくても地割れくらい起こせるだろう」

 

「いや起こせるけど……」

 

「まぁまぁ、もう決まっちゃったみたいだし。よろしくね美雨」

 

「おう!やるからには勝とうぜ!」

 

レオとミッキーに言われればこちらも頷くしかない。すると、兄ちゃんが口を開いた。

 

「とにかく、美雨はデュフェンス、レオと幹比古はオフェンスを頼む」

 

「ま、待ってくれ達也。その子1人に任せて大丈夫なのか?」

 

「そこらの奴より全然強い。ていうかそいつのガードを突破できる奴はいない。冗談抜きで」

 

「し、しかし……」

 

「大丈夫だ。この前の地震の震源地はそいつだ」

 

「えっ……?」

 

ミッキーが困惑する中、兄ちゃんはつづける。

 

「レオ。この前見せたおもちゃ、あれを使え」

 

「ああ、了解」

 

「美雨は手を出すなよ。お前の一撃は過剰攻撃で失格になる」

 

「わかってるよー」

 

「ならいい。細かい打ち合わせはまた後でやる。それと美雨、七草さんが呼んでいたぞ」

 

「え?なんで?」

 

「極力男子に見えるように、改造してくれるようだ。俺には何のことだか分からないな」

 

この兄貴しらばっくれるの下手くそだなー。

 

 

 

 





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