二人目の妹は入学すら出来ませんでした   作:スパイラル大沼
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姉妹

 

 

 

 

あたしと雫ちゃんは同率優勝。それと、ほのかちゃんの優勝を祝ってティーラウンジで達也とお茶を飲んでいた。が、もちろんあたしではなく深雪の優勝の扱いとなっているが。

 

「にしても、結局深雪の使ってた魔法はなんなの?なんかすごい地震が起きてたけど」

 

ほのかが純粋に聞いてきた。

 

「えーっと、まぁあれだよ。振動魔法の類い……」

 

「でも、震度5くらいはあったよ⁉︎すごい揺れたもん!」

 

あー……食い付きがすごい……。

 

「ま、まぁそれはいいじゃん」

 

「私は気になるもん!」

 

察しろよお前……と、思ったら雫ちゃんが言った。

 

「ほのか、そんなことより優勝おめでとう」

 

「ああ、そうだったな。おめでとう」

 

雫ちゃんの台詞に兄ちゃんが便乗する。ナイス。これでなんとかなるだろ。

 

「おめでとう。ほのか」

 

あたしも言っといた。

 

「うん。ありがとう。それで、魔法のことなんだけど……」

 

「あ、何か飲む?」

 

と、雫ちゃん。

 

「あ、注文しないとね。烏龍茶で。それで、魔法の……」

 

「ほのか、いい試合だったぞ」

 

と、兄ちゃん。

 

「ありがとうございます。達也さん。それで、まほ……」

 

「ほのか、愛してる」

 

今のはあたし。

 

「ええっ⁉︎そんな……って、喋らせなさいよ!」

 

バンッ!と立ち上がるほのかちゃん。可愛い。

 

「なんの魔法を使ったの⁉︎」

 

「「「ハリー・ポッター」」」

 

「もういい!」

 

 

 

 

大会七日目、新人戦四日目。特に予定はないので、あたしは深雪の所にいる。

 

「大丈夫?」

 

「ええ、最初に比べて大分楽になったわ。ありがと……いえ、原因作ったのは美雨だし今の取り消し」

 

「本当にあたしのこと大好きの癖に素直じゃないんだから……」

 

「あんまりからかってると怒るわよ?」

 

「てへっ☆」

 

あたしは舌を出してコツッと自分の頭を叩いた。

 

「今の、究極にイラっとしたわ」

 

「冗談だよー。でもね、」

 

そこであたしは言葉を切った。で、微笑みながら言った。

 

「あたしは、深雪のこと大好きだよ?」

 

「えっ………?」

 

言うと、深雪はうっすらと頬を染めた。不意をつかれたように目を見開き、頬に汗が流れる。

 

「な、何を………」

 

「なーんちゃって!あはははっ!なに間に受けてんの!可愛い深雪!」

 

「…………は?」

 

「顔赤っ!あっはははっ!可愛い!結婚したい!」

 

「〜〜〜ッッ‼︎‼︎みぃうぅ〜〜っ‼︎」

 

また何か来る、そう思った時だ。深雪は何もしなかった。と、思ったら、スッキリした表情で言ってきた。

 

「私だって、美雨のこと好きよ?」

 

「えっ………?」

 

今、なんて……。

 

「プフッ……冗談よバカ」

 

「んなっ………!」

 

「あなたも大概騙されやすいのね。良い弱点をもらったわ」

 

「み、深雪ー!」

 

そのままじゃれ合った結果、深雪の熱はあがった。

 

 

 

 





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