二人目の妹は入学すら出来ませんでした 作:スパイラル大沼
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「とーろんかい?」
兄ちゃんに言われ、あたしは間抜けな声が出てしまった。
「それにあたしが出るの?」
「出るんじゃない。テロリストが乗り込んでくる可能性があるから、警護を手伝って欲しい」
「なんであたしなのさー。ていうか兄ちゃんがいればまず負けないでしょ」
「頼む。敵も本物のテロリストだ。師匠が言っていた。俺一人で全校生徒を守れるわけではない」
「別にいいけどさぁ。敵っぽいのを見掛けたら殴っていいの?」
「今回は許す。頼むぞ」
「はいはーい。………はっ!ってことは、合法的に雫ちゃんのナイトになれるんじゃ………グヘへへへへっ」
やべっ、楽しみになってきた。早く明日にならないかなぁー。
*
次の日、討論会をやってる中、あたしは雫ちゃんの隣の席に座っていた。あいにく、討論会の内容なんてあたしには興味なく、あたしはただ携帯を弄っていた。が、緊急事態が起こった。
あたしの両肩に、雫ちゃんとほのかちゃんが頭を置いて寝息を立て始めた。
は、はわわわわわ〜っ‼︎や、やばいやばいやばい!ここは天国ですか⁉︎あっ!今ほのかちゃんがムニャムニャって言った!かわいい!ああっ!雫ちゃんが今、寝苦しそうに「んんつ……」って言いながら親指をくわえてる!かわいい!ていうかその親指あたしも舐めたい!ていうか、あたしもう死んでもいい!
気が付けば周りが拍手している。あたしの完全勝利への祝福かなぁ……この時間が永遠につづくと…いやむしろ止まってくれないかなぁ……なんて考えてると、突然、轟ッ!と音がした。建物が振動し、両隣の二人が起きてしまった。
「な、何?」
「どうしたの⁉︎」
あはっあははははー……。久々にキレちまったよ……。よろしい戦争だ。
*
生徒達が騒然とする中、建物の中にカプセルが投げ込まれた。そこから煙がシューっと出る。
「させん!」
服部がその、カプセルに手をかざした時だ。その煙が全部吸い込まれた。見れば、深雪そっくりの女の子が、カービィの如く両頬に抑え込んでいる。
「………美雨?」
「うわあ……」
「ていうかあれ深雪さん?」
なんてさらに騒然とする中、バンッ!と扉からマスクを付けた三人が出てきた。美雨は速攻でその三人の真ん中の奴へ走り込み、口の中のガスを全て口移しした。勿論、ガスマスクを付けているので接吻にはならない。その1人が倒れると、周りの2人が美雨に銃を向ける。が、その銃口を掴んだ。
「チィッ!」
服部は何か魔法を発動しようとするが、それを達也が止めた。
「待ってください服部先輩。今の彼女の邪魔をしないほうがよろしいかと」
「どういう事だ?」
「なぜか美雨はかなりキレています。邪魔をすれば標的はこちらになるかもしれません」
「しかしだな!」
「見ていればわかります」