二人目の妹は入学すら出来ませんでした 作:スパイラル大沼
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生徒会室に案内される。
「入りなさい」
中に入ると、女の人が三人、男の人がひとりいた。ガールズチェックシステム起動。色黒清楚系ロング、活発系ショートカット、ロリー………、
「可愛いのみっけぇーーーっ‼︎」
あたしは速攻で茶髪の小さな女の子に飛び込んだ。
「ひゃあぁぁああぁあぁぁあっ⁉︎」
「いい匂いするー!小さな膨らみのあるオッパイからも気持ちの良い匂いが……」
と、言いかけた所で斬りかかってくる影。その瞬間、あたしはその剣を人差し指と中指の間に挟んで止めた。それは、鞭のように飛んでくる剣だった。
「なっ……⁉︎」
その刃の部分を握り潰して、あたしは再び愛でる作業へ。椅子の上に座って、膝の上に乗せ、頭を超撫でる。
「ひゃー!可愛いー!結婚しよう!」
「あ、あのぅ…恥ずかしぃですよぅ……」
「真っ赤な顔がまたかわいいよぉー!」
と、言ったところで後ろからガンっと殴られた。また深雪かな?と、思ったら違った。雫ちゃんだった。
「………? どしたの雫ちゃん」
「…………ふんっ。ばかっ」
腕を組んでふいっとそっぽを向く雫ちゃん。ああ、合点がいった。
「ごめんなさい雫ちゃーん!あたしの嫁は雫ちゃんだけだよ!チューしてあげるから許して〜!」
「………べ、別にそんなんじゃないもんっ」
「雫ちゃーん!」
その隙にあたしの膝の上にいたセカンド天使は、トタトタとあたし達を連行した生徒会長さんの後ろに逃げ込んだ。
「…………何事、というかどういう事だ?」
「すみません渡辺先輩。私の愚妹です……」
で、大方の事情説明。
「………なるほど。ヘンタイか」
「ヘンタイです」
「と、いうかどこかで見たと思ったら、入学式初日に校門の横の壁を素手でぶっ壊した子じゃないか」
「………度々ご迷惑をお掛けします」
「君が気にする事ではない」
で、ようやく落ち着いてお話。
「で、あなたでいいのかしら?校舎の壁に穴を開けたのは」
「穴っていうか…足跡?」
「同じ事よ」
尋問されている。
「すいません……」
「一応聞くけれど、どうしてこんな事したの?」
「そこに雫ちゃんがいたからです!」
「真面目に答えて」
「いや大真面目なんですけど……」
すると、顔を見合わせる生徒会の皆さん。一応、先程ご紹介頂いたので名前だけ、七草さん、あーちゃんさん、りんちゃんさん、伸びる剣の渡辺さん、そして、唯一の男性服部さんだ。
「申し訳ありません七草さん。本当にうちの美雨はそれ以外の理由はないんです。バカでアホでマヌケでオタンコナスなんです……」
「深雪さん?ちょっと今の酷くない?あたしでも傷付くんだよ?」
「黙りなさい。とうとう生徒会のお世話になるなんて……これはお兄様の説教コースね」
「うええっ!そりゃないよー!」
「ダメよ。あなたは最近弛んでいるわ」
「鬼ババァ……(小声)」
「何か言った?」
「なんでもないです」
やだなー。家帰りたくないな。
「とにかく」
と、生徒会長さんが言った。
「次からは気を付けて下さいね。呉々も校舎を破壊するようなことがないように」
「はーい。ごめんなさい……」
「さっ、話が終わりよ。せっかくだから学校の中でも見学して行ったら?壊さなければ自由に見て回っていいわよ」
「はい!ありがとうございます!雫ちゃんとデートします!」
「ダメよ。あなたはお説教を……」
「それは家で兄ちゃんと、でしょ?」
「はぁ……まったく……」
「行こ?雫ちゃん、ほのかちゃんも!」
「うん」
そんなわけで、私は出動した。