魔法科高校の劣等生~双子の運命~【本編完結】   作:ジーザス
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小説書いているだけで一日が終わる最高だ。


物語修正しました思い浮かんだ流れとつじつまを合わせるためです。3/27



入学編
第三話 入学式


一週間後俺たちは第一高校を受験し無事三人とも合格した。

 

今俺は達也と二人してソファーに沈み込んでいる。

 

制服を試し着したまではよかったのだが満足のいくまで深雪にそのままでいさせられたことが精神的にきたのだ。

 

当の本人はご機嫌でいつも以上に露出度の高い服で家事をしている。

 

合格報告を叔母に伝えなければならないのだが精神的に疲れておりする気にならなかった。

 

{少し理不尽じゃないか?}と思いながらも妹の機嫌取りはこの家にいる限り必須なのでどうしようもない。

 

ソファーの背もたれにもたれかかっていると電話がかかってきた。

 

「もしもし司波です」

 

深雪がでた。

 

「克也お兄様、達也お兄様叔母様からです」

 

ある程度予想通りだったので驚きはしなかった。

 

「すぐに出る」

 

深雪に伝えると達也と二人してテレビの正面に回る。

 

『おはよう克也、達也さん、深雪さん』

 

紫のドレスを着た真夜が画面に映し出され三人そろって軽くお辞儀をする。

 

『三人ともどうでしたか?』

「三人とも合格しました叔母上。俺と深雪は一科生、達也は二科生で深雪は新入生代表です」

 

三人を代表して俺が答える。

 

ちなみに真夜の呼び方は克也と達也が{叔母上}深雪が{叔母様}だ。

 

『よく頑張りましたね三人とも。代表は克也ではなく深雪さんなのですか?もうすでに波乱が起こっているわね』

 

真夜は楽しそうに笑っている。三人ともどうしたらいいのかわからないので微妙な表情をしていた。

 

『まあいいわ。学校生活を楽しみなさい三人とも。この三年間は人生の中でももっともわくわくする時だから友人を大切にして時間を無駄にしないようにね。なにかあったら連絡するわ』

 

そう真夜が言うと電話は切れた。

 

「叔母上の言ったことを言葉通りに受け止めれば高校生活を謳歌しなさいってことなんだろうけど気を抜かずにいなさいってことでもあるのかな?」

 

俺の疑問に達也と深雪は疑問符を浮かべていた。

 

 

 

入学式の朝、深雪はリハーサルのために早く家を出なければならなかった。

 

俺と達也が「「一緒に行く」」と言うと深雪は嬉しそうにしていたが「お兄様方に迷惑をかけることはできません」と言ってきた。

 

達也と二人して「「ガーディアンが護衛対象からはなれてどうする」」と言うと深雪は渋々頷いた。深雪のガーディアンは俺でなく達也だがそのことに対して二人から修正はなかった。

 

 

リハーサルの間達也と二人でベンチに座っていると上級生らしき生徒がこちらをちらちら見ながら話していた。

 

「ブルームがウィードとなんかとつるみやがってブルームの恥だな」

 

聞きたくもない声が聞こえてきた。俺からすればブルームだとかウィードだとかで差別している方が恥ずかしい。差別意識があるのはいつの時代も同じなので気にしてはいない。

 

講堂へ向かおうとすると女子生徒が近づき話しかけてきた。

 

「二科生の君の名前を聞いてもいいかな?」

 

人なつっこいのだろうか初対面の相手に名前をいきなり聞くことなど普通しないだろうに。だが不思議と馴れ馴れしさを感じなかったので克也と目配せをして自己紹介した。

 

「初めまして新入生の司波達也です」

「司波達也君かあなたが職員の先生達が噂していた人ね」

 

達也は内心穏やかではいられなかった。おそらく新入生代表の兄のくせに二科生なのかというものだろう。しかし女子生徒の答えは達也の予想の斜め上をいった。

 

「筆記試験 七教科平均百点満点中九十六点で一位の司波達也くん。七教科平均百点満点中九十点で二位 実技試験 百点満点中九十五点で二位 入学試験総合二位の四葉克也君。二人の筆記試験の点数がね入学生平均が七十点にも満たないのに高得点だったから噂になっているのよ。しかも今年四葉家の直系がくるって言うしね久しぶり克也君」

 

女子生徒はおどけた口調で達也と俺の入試成績を暴露しついでとばかり俺に挨拶して話し終えた。

 

「あなたのお名前は?」

「失礼しました。私は生徒会長を務めさせていただいている七草真由美(さえぐさまゆみ)ですななくさと書いてさえぐさと読みますよろしくね?」

 

最後にウインクがつきそうな口調で言うと講堂に向かって歩き出した。俺と克也はしばらくそこから動けなかった。

 

 

 

入学式は深雪がその容姿で魅了しつつがなく終了した。ここで何もなく帰れていれば一部の二科生と一科生の溝は深まらなかっただろう。

 

あいつが声をかけなければ…。

 

事の発端はクラスメイトが深雪に「あなたをお守りします」と言ったことだ。「お兄様がいるので大丈夫です」と断ったのだが彼はしつこく食い下がった。

 

「本人がそう望んでいるのだから無理にする必要はないんじゃないか?」

 

俺が深雪の肩に手を乗せながらそう言うと

 

「なんだおまえ?シスコンか?」

 

あざ笑ってきた。

 

深雪は沸点に上り詰めたようですぐにでも魔法を発動させそうだったので『癒し』で深雪の心を落ち着かせながら言った。

 

「そんなことはどうでもいいもうあきらめたらどうだ?」

 

俺は深雪を連れて帰ることにした。

 

 

 

校門には四人が待っていた。達也、講堂で仲良くなったエリカと美月、もう一人は知らないが彫りの深い顔立ちで体格のいい少年だった。

 

「よろしくな俺は西城レオンハルト。がさつなもんでこんな話し方しかできないが大目に見てくれレオでいいぞ」

「よろしくレオ俺は四葉克也だ克也と呼んでくれ」

 

お互いに自己紹介するとレオが顔を少ししかめた。四葉と聞いて不安になったのだろう。笑顔を向けると曇りのない笑顔を返してくれた。

 

どうやら名前だけで相手を決めつけないなかなかの根性をしている奴のようだ。

 

帰ろうとするとまたあの声が聞こえてきた。

 

「司波さんそんな奴らとじゃなくて僕たちと帰ろうよ」

 

後ろには男子二名、女子二名がいたが女子の一名は困惑した顔をしている。なおもう一人は内心をうかがい知れないポーカーフェイスをしていた。

 

まあもう一人と同じように困惑した空気を纏っていたが。

 

男子二名は大げさに頷いていた。

 

男子生徒の言葉に真っ先に突っかかったのは意外にも美月だった。それに続くようにエリカとレオも参加し始めた。俺と達也と深雪を置き去りにして。

 

「まさか美月が真っ先に切れるとはな…」

 

達也も予想外のようで呆気にとられていた。

 

「なんの権利があってお兄さんたちと深雪さんの仲を引き裂こうとするんですか!?」

 

最初は正論を並べていた美月だったが少しずつ論点がずれてきていた。

 

「み、美月は何を、何を言っているの!!」

 

深雪は美月の台詞を違う意味で解釈したようだ。

 

「「なぜ深雪が焦る?」」

 

達也と二人して深雪に聞く。

 

「え?わ、私は焦ってなどおりませんよ?」

「「そして何故に疑問系?」」

 

言い合っている友人達の脇で俺たち兄妹はたわいのない会話をしていた。

 

「うるさい!ほかのクラスましてやウィードごときが僕たちブルームに口出しするな!」

 

差別用語である『ウィード』を使うことは禁止されているのだが彼はわかって使っているのか知らないが自分が正しいと思うが故にその言葉が無意識のうちに口から出ていたのだろう。

 

しまったという顔をしていたが一度口にしたことは取り消せない。

 

「今の時点であなたたちがどれだけ優れているというんですか!!」

 

美月が耐えられなくなったのか口にすべきでないことを口にしてしまう。

 

「どれだけ優れているかだって?なら教えてやる!」

 

どうやら彼も耐えられなくなったのだろう想子が活性化し始めた。

 

「「まずいな…」」

 

達也と同時に口からやるせない気持ちが漏れる。達也と同時に同じ言葉が漏れたり行動してしまうのは双子だからだろうか。

 

「はっ、おもしれえ是非とも教えてもらおうじゃねえか!」

 

レオも話し合いではらちがあかないとわかったのだろう実力で止めようとしている。

 

「いいだろう教えてやるこれが才能の差だ!!」

 

そう言いながら流れるような動作でCADホルスターから抜き出し照準を定める動きは明らかに魔法を使うことになれている証拠だ。

 

克也の眼から見てもなかなかの動きだった。

 

「特化型!?」

 

誰が叫んだかはわからなかったが危険な状態であることは確かだ。しかもそのCADがスピード重視ではなく攻撃力重視ならなおさらだ。

 

男子生徒が抜いた瞬間にレオも走り出していた。かなりの反射速度だが男子生徒を掴むのが先か魔法が発動するのが先か微妙なところだ。だがそこまで気にする必要はなかった。

 

なぜなら…。

 

カン!と音がしたかと思うと男子生徒のCADが宙を舞い男子生徒は右手を押さえながら目の前に現れた人物をにらみつけていた。

 

そこには右腕を振り上げた状態で立つエリカがいた。エリカが振り抜いた先を見るとCADが転がっていたのでどうやらエリカがはじき飛ばしたようだ。鮮やかな技で空気が一瞬止まる。

 

気がついたかのように残りの男子生徒二名が魔法式を構築し始める。それを見た女子生徒の1人が「みんなダメッ!!]と言いながらCADに手を走らせた。

 

「達也おに…」

 

深雪は達也に止めてもらおうとしたが達也の眼が自分たちの見ている場所ではなく違う場所を見ていることに気づき話しかけるのをやめた。

 

魔法式は構築中に強い衝撃を受けたときや自分より強い魔法式がかぶせられたときには構築できず起動式は破綻する。今のように。

 

「やめなさい!自衛目的以外の対人攻撃は校則違反である前に犯罪行為ですよ!」

 

女子生徒の構築中だった魔法式が想子弾(サイオンだん)によって搔き消える。

 

術者にダメージを与えず魔法式にぶつけ起動式を砕けさせた精緻な照準と出力制御は並の訓練では到底習得できない。

 

もともとの才能なのか血のにじむような努力をしたのかはわからないが恐るべき技量である。

 

想子弾が飛んできた方向に目を向けた全員は衝撃を受けた。そこには想子を活性化させ厳しい顔で見つめる生徒会長。

 

七草真由美と入学式の生徒会紹介の記憶が正しければ風紀委員長の渡辺摩莉(わたなべまり)だ。凜

 

々しい顔をさらにきつくしてたたずんでいる。

 

「君たちは1-Aと1-Eの生徒だな。話を聞きます全員生徒会室まできなさい!」

 

そう言うとくるりと背を向け向かおうとする。まさかの登場に克也と達也、深雪以外は硬直してしまっている。達也が歩き出し2人に向かい俺と深雪は止めずに見送る。

 

こういう少々立ち回りにくいときは達也に任せてじっとしているのが一番だ。

 

意地を張って堂々と向かうでもなく萎縮してとぼとぼと向かうでもなく自然に近づく。達也達を当事者として認識していなかったのだろう。達也が近づいてきたことに摩利は疑問符を浮かべていた。

 

「すいません悪ふざけが過ぎました」

 

失礼にならないように一礼し事情を説明する。摩莉はいぶかしげに眉をひそめながら聞いてきた。

 

「悪ふざけ?」

「はい森崎家一門の{クイックドロウ}は有名ですから一度見ておきたいとお願いしたのですがあまりに真に迫りすぎていたのでしょう。危機感を感じて反撃してしまったようです」

 

レオにCADを向けていた生徒が驚きで目を丸くしている。あの一瞬で意思を読まれたことに驚いているようだ。

 

だがこのようなことで驚いていては司波達也という人間と付き合ってはいけない。

 

 

閑話休題

 

 

達也の言葉を信じたのか転がっているCADとエリカが握っているCADを一瞥し女子生徒に目を向けながら聞いてきた。

 

「ではそこの女子生徒が攻撃性の魔法を放とうとしていたのはなんだ?」

「あれは攻撃魔法ではありませんよ目眩ましの閃光魔法です。失明したり視力障害を起こすような威力ではありませんでした。あの一瞬で魔法式を構築し起動式を展開できるのはさすがは一科生ですね」

 

達也の言った言葉に魔法を使おうとした女子生徒は顔をそらした。

 

達也が白々しいと思ったのだろう摩莉は冷笑を浮かべた。

 

「どうやら君は起動式を直接読み取ることができるらしい」

 

摩莉の台詞に俺と深雪は顔を曇らせる。

 

「実技は苦手ですが分析は得意です」

「ごまかすのも得意のようだ」

 

摩莉は想子を少し活性化させながら言葉を発した。想子を活性化させたことによって二人を除いた全員に緊張感が走る。

 

「ちょっとした行き違いだったんですお手を煩わせて申し訳ありません」

 

深雪が達也の横に並んで謝る。それに困惑している摩莉に真由美から声がかかった。

 

「もういいじゃない摩莉。達也君本当に見学のつもりだったのよね?」

 

上目遣いに聞いてくる達也は{いつのまにか名前で呼ばれてるよ}と思いながらも真由美の手助けを無碍にはできないと考えうなずいた。

 

真由美の笑顔が深くなったのは気のせいだろうか。まるで貸し一つでもいうように。

 

「互いに教え合うことは素晴らしいことですが魔法を使う場合生徒会に許可を取って生徒会に許可された場所と時間内だけにしたほうがいいでしょうね」

 

それだけ言うと満足げに校舎に戻っていった。

 

「会長がこうおっしゃっているので今回は不問にします。以後このようなことがないように」

 

摩莉が再度注意を与えるので全員で礼をした後摩莉が校舎に向かう途中振り返り聞いてきた。

 

「君の名前は?」

「一年E組 司波達也です」

 

答えると摩利は不適な空気をまといながら

 

「覚えておこう」

 

といい真由美の後を追いかけた。

 

「結構です」と言おうと思ったがめんどくさいことになりそうだったのでやめた。

 

 

 

「借りだなんて思わないからな」

 

いつの間にか隣にはあの男子生徒が立っていた。

 

「借りだなんて思ってないから安心しろそれに決め手になったのは深雪だ。お礼を言われるようなことは何もしてない」

 

達也にかばわれた形になった生徒は敵意むき出しで言ってきた。どうでもよかったのでさらっと流す。

 

「僕の名前は森崎俊(もりさきしゅん)。森崎家の本家に連なる者だ。俺はお前を認めないぞ司波達也!司波さんは僕たちと一緒にいるべきなんだ!」

 

それだけ言うと校門を出ていく。残りの男子生徒二人も二科生全員をにらみつけて森崎の後を追った。

 

「帰ろうかみんな遅くなったし」

 

何事もなかったかのように振る舞う達也に全員苦笑を浮かべていた。若干二名は絶賛口喧嘩中だった。

 

一方はあおるだけあおって相手の言葉を無視していたが…。あえて誰とは言わないでおこう。

 

校門を出ようとすると

 

「あの光井ほのかですありがとうございまし何も起こらなかったのはお兄さんのおかげです。」

 

真由美に想子弾を撃ち込まれていた女子生徒に声をかけられた。

 

「どういたしましてでもお兄さんはやめてくれこれでも同級生だ達也と呼んでくれくれていいから」

 

どうやら達也には手に余るようだ。

 

「わかりました達也さんそれで…駅までご一緒してもいいですか?」

 

お願いされて断れないメンバーだったので一緒に行くことになった。別段断る理由もなかったのもある。

 

 

 

「え、じゃあ達也君と克也君って幼馴染なの!?」

 

エリカが驚いたように声を上げた。全員驚いて声が出なかったのもある。達也とは双子だが一卵性双生児でないのでこのような嘘が通じるのだ。

 

嘘をつくのは心苦しかったがまだ達也と深雪が四葉の血縁者だとばれてはいけないので我慢した。

 

四葉と聞いて最初は遠慮がちな深雪の友達だったが怖くないことをアピールすると普通に話しかけてくれた。光井ほのかと一緒にいる女子生徒は北山雫といい北方グループのご令嬢だった。

 

今は達也の両脇に深雪とほのかが俺の左に雫右にエリカ、レオの右に美月というポジションだ。

 

「深雪がお兄様って呼んでる理由は?」

 

もっともな質問をしてきた。

 

「小学校の頃まで一緒に遊んだりしていたからよ。歳が達也お兄様と一緒だったし雰囲気が似ていらっしゃったから」

「なんで小学校までなの?」

 

余計なことまでしゃっべてしまった深雪がはっとするが達也のファインプレーによって気づいた者はいなかった。

 

「俺達がこっちに引っ越しちゃったからね先月一高を受験するって知らせが来たんだ」

「名前も似てるよね?達也君も四葉家と関係あるの?」

 

悪気があって聞いてきたのではないので逆に答えずらかった。

 

「達也の親と俺の親が仲良くてね。誕生日が同じだったから似た名前にしようって親同士が勝手に決めたんだ」

 

それらしいことを言うとエリカは納得してくれた。

 

「それにしても行動の仕方が似てないか?司波さんに対することとか」

 

エリカに馬鹿呼ばれされているが決してレオは馬鹿ではない。

 

むしろ勘は鋭い。

 

「幼い頃からよく組み手してたりしてたから互いの動きがわかるんだ。同じ行動をしちゃうのは無意識にだよ深雪は妹みたいな感じでほっとけなくて」

 

レオは完全に納得したわけではなさそうだがこれ以上聞くことはなかった。

 

達也がCADの調整ができることを知ったエリカは達也に頼んでいた。

 

「達也君あたしのも調整してよ」

「無理そんな特殊なCADいじる自信ないよ」

 

達也は断ったが本気で頼んでいたわけではないらしくエリカはあっさりと引き下がった。

 

「…どこにシステム組み込んでんだ?その様子じゃ全部空洞ってわけじゃないんだろ?」

「ブー柄以外は全部空洞よ。刻印型の術式で強度を上げてるの硬化魔法は得意分野なんでしょ?」

「術式を幾何学模様化して感応生の合金に刻み、想子を注入させて発動するやつか?並の想子量じゃもたねえぞ?よくガス欠にならねえな。てかそもそも刻印型の術式って燃費が悪すぎるから最近じゃあんまり使われてねえはずだぜ?」

 

レオの指摘に驚き半分関心半分の顔で聞いていた。

 

「さすが得意分野残念だけどハズレ。打ち込みと受ける瞬間にだけ想子流してあれればそんなに消耗しないわ。兜割りと同じ原理よ。で、みんなどうしたの?」

 

周りがあきれた空気を醸し出していたのでエリカは気になって聞いてみた。本人は何気なく言っているが兜割りはそんな簡単なものではない。

 

「エリカ兜割りとかって秘伝とか奥義とかに分類されるはずだよな?それって想子量が多いよりよっぽどすごいよ?」

 

さらっと言うエリカに驚きながらみんなを代表して俺は答えた。

 

「うちの学校って一般人のほうが少ないのかな?」

 

美月が持ち前の天然キャラで質問すると

 

「魔法科高校に一般人は居ないと思う」

 

このグループで雫初となる発言はツッコミだった。




今回は長くなってしまいました。タイミング良く切れるところが見つからなかったのでそのまま書き続けました。ほのかたちとの出会いは入学式二日後ですがここでは初日に会っています。





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