中日の中村武志バッテリーコーチ(51)=写真=が24日、春季キャンプ序盤は捕手をブルペン漬けにする考えを披露した。ナゴヤ球場での選手会合同自主トレを視察した同コーチは、中日の捕手陣がブルペンで受ける球数が少ないと指摘。投手とよりコミュニケーションを取るため、2月1日から5日までの春季キャンプ第1クールは、徹底的にブルペンで受けさせる。
受けて、受けて、受けまくれ。中村バッテリーコーチが懸案となっている捕手陣強化のため、スパルタ指導を予告した。「第1クールはしっかり受けて、ブルペンだけで半日が終わる感じになると思う。足がしびれるくらいまでやってもらおうと思う」と話した。
就任したばかりだった昨年の秋季キャンプで、練習を見ていると思うところがあった。「ブルペンで受ける数が少ない。(投手の球を)捕っていない時間が多い」。与田監督、伊東ヘッドコーチに捕手陣がもっとブルペンで過ごす時間を長くするように提案し、了承を得た。
捕手がブルペンで球を受け続けるのは当然、体力がいる。しかし、「ピッチャーの球を捕らないと始まらない。極端に言えば、バッティングがなくてもいい。ピッチャーとコミュニケーションを取らないと。ブルペンが一番会話できる」と同コーチ。18・44メートルでのやりとりが、捕手と投手との最高の会話だと力説した。
確かに昨年は捕手がブルペンにいる時間が短いという声もあった。投手の球種、調子、性格などを把握するためには、1球でも多く受けるのが何よりだ。
昨シーズンはFAで獲得した大野奨が右肘の状態が万全でなく、期待通りの働きができなかった。松井雅が一番正捕手に近い存在だったが、完全に固定できるまでには至らなかった。今キャンプは大野奨、強肩が目を引く加藤、そして杉山、木下拓が1軍組。キャリア豊富な武山、松井雅、そして桂が2軍スタートとなった。ただ、1、2軍で合同で練習が行われる第1クールは、全員がブルペン漬けになる。
「自分のやりたい練習も入れていく」と同コーチ。手が痛くなるほど、足が動かなくなるほど受けさせ、捕手陣のレベルアップを図る。 (島田明)