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【大相撲】

貴景勝3敗目 10勝へ「切り替え」

2019年1月23日 紙面から

◇初場所<10日目>

 立ち合いで主導権を握ったのは、確かに貴景勝だった。高安のかち上げにもひるまずに踏み込み、すかさず突き押しを連発してのけ反らせた。張り手を食らっても前へ前へ。しかし、右にサッと動いた相手のはたきを我慢できなかった。勢い余って土俵を割って3敗目。新関脇での勝ち越しはお預けとなった。

 「結果がすべて。惜しかったとかはない。実力が足りなかった」。昨年の九州場所14日目、逆転の引き落としに屈し、優勝決定を千秋楽に持ち込まれた因縁の一番を再現された形。大関を攻め立てただけに「勝たないと意味がない」と唇をかんだ。成長を示す分かりやすい結果が、とにかく欲しかった。

 それでも、気落ちの色はほとんど見せなかった。土俵上、両手と両膝をついてへたり込んだのは、1秒ほど。すぐに立ち上がり前を向いた。

 「本当に関脇というものが、分かってくるのはこれから。体力が減ってきた中、上位戦を迎える。それが良い方向に動くか、悪い方向に動くか分からないけど」

 この日の朝稽古後、こんな言葉で勝負所を見据えていた。10連勝で独走する白鵬と3差に開き、2場所連続Vが遠のいたのは間違いない。「もう切り替えてやるしかない」。残り5番、大関候補として2桁勝利を逃すわけにはいかない。 (志村拓)

 

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