魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮) 作:カボチャ自動販売機
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ではまた後書きで。
九校戦
全国魔法科高校親善魔法競技大会、通称『九校戦』は、日本国内に9つある国立魔法大学付属高校の生徒がスポーツ系魔法競技で競い合う全国大会だ。
例年富士演習場南東エリアの会場で10日間開催され、観客は10日間で述べ10万人ほどで映像媒体による中継が行われる程の人気である。
競技は
スピード・シューティング
クラウド・ボール
バトル・ボード
アイス・ピラーズ・ブレイク
ミラージ・バット
モノリス・コード
の6つで一年生のみの新人戦と学年制限のない本戦がある。
そして我らが一校はこの九校戦三連覇が掛かっている優勝候補なのである。
◆
「へぇー兄さんエンジニアに選ばれたんだ。正直予想外だけどチートも良いところだね。天下のトーラスシルバー様が直々に高校生の大会に参加するとは」
「なんだその悪意のある言い方は。大体お前もそのトーラスシルバー様だろうが」
「ぼくは参加しないので良いんです。観客席で兄さんのチートっぷりと姉さんの無双っぷりを見て楽しませてもらうから」
第三課にて車椅子製作のせいで製作が止まっていた聖剣エクスカリバーをいじっていると兄さんが来て姉さんが選手に選ばれたこと、兄さんがエンジニアに選ばれたことを話してくれた。正直ぼくが司波兄妹の弟と分かった時点でもう原作崩壊は気にしない方針でやっているがやはり原作通りの方が都合が良い。今のところ大きな変化はないようで少し安心する。ブランシュの時も原作通りに進んだし。ぼくは家で寝てたので具体的な状況は分からないけど。
「そういえば雪花、お前自分のCADはどれなんだ?色々作っているが一度も使っているのを見たことがない」
「んー別に決めてないけど。というか入試以来魔法なんてまともに使ってないし」
「…お前のせいで二科生になった一人が可哀想だな」
「それは仕方ない、この世は弱肉強食なのです」
でも心の中では謝っておく。ぼくが入学したことで二科生になってしまった人並びに試験に落ちてしまった人、申し訳ありません。こんなんが一科生で。
「まぁお前の場合特に学校に行く必要もないだろうし俺からはあまり言わないが深雪は怒りが溜まっているようだぞ」
「分かってるよ、だから会わないようにしてるんだ。姉さん怒ると怖くて」
「お前どうやって回避しているんだ?深雪がここを訪ねた時には必ずいないからな」
「企業秘密だよ」
実は受付の人にお金を渡して姉さんが来たら連絡するように言ってあるのだがそんなことを言えば怒られるのは分かっているので言わない。兄さんには絶対口で勝てないからね。いやー正論の力って怖いわー。
「はぁ次に深雪に会った時後悔するなよ?何やら服を大量に買っていたようだしな、お前に着せるためじゃないか?」
「九校戦行くのやめようかな!」
まぁ実際には澪さんとの約束もあるので必ず行かなければならないのだが。
「九校戦は来た方がいいぞ、来なかったらいよいよ氷漬けにしそうな勢いだ。もちろんお前をな」
さて、富士演習場南東エリアへの行き方でも調べておこうかな!
説明回ですね。次話から九校戦本格スタートです。