魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮) 作:カボチャ自動販売機
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それと気がついたのですが今回が初めての魔法説明です。オリ主が魔法を使わないのが悪い。
ぼくもリーナも12歳になったある日。
リーナが戦略級魔法師に選ばれた。
ヘビィ・メタル・バースト。それがリーナの戦略級魔法だ。爆心地点から全方位にプラズマ放射する系統魔法で重金属を高エネルギープラズマに変化させ、気体化を経てプラズマ化する際の圧力上昇を更に増幅して広範囲にプラズマを散撒くという原理である。
発表されている戦略級魔法師と比べ最強の威力を誇る戦略級魔法らしい。
正直いくら九島とはいえリーナがそんなに凄い奴だったとは思わなかった。いつものポンコツ具合を見るにそう思えるはずもなかった。だってあのツインテール未だにぼくがやってるんだぜ?うぅあの小さかったリーナちゃんが今では立派な戦略級魔法師に…という心境である。
さてそのリーナはといえばぼくの膝の上に座っていた。
いやなんか小さい頃からの習慣?なのか落ち込んだり嫌なことがあったり不安なことがあったりするとこうして膝の上に座る。リーナもう12歳だし体鍛えてるしちょっと重…いやなんでもないです。
「…セッカはさ私のことどう思う?」
「どうって…妹?」
「違うそういうことじゃなくて…その私が戦略級魔法師だってことについてよ。というか私の方がお姉さんだから」
そういえば誕生日的にリーナの方がお姉さんだったのか。あまりのポンコツ振りに忘れてたよ。でそのポンコツが戦略級魔法師だと。そして悩んでいると。やっぱりリーナはポンコツだな。
「戦略級魔法師。凄いよ。なんせ発表されている中では世界に十二人しかいない。でもリーナが言いたいのはそういうことじゃない。きっと…自分が化物だと思ってる」
「だってそうじゃない!魔法一つで何百人という人を殺せる!そんなの人間じゃないよ!」
リーナの涙を見たのは初めてだった。今世の人生で涙を見たのは二回目だった。
「人間だよ。リーナは人間だ。アンジェリーナ・クドウ・シールズ。ぼくの友達。ぼくの家族」
そう君は優しくて明るくてちょっとポンコツで頑張り屋で照れ屋なアンジェリーナ・クドウ・シールズだ。それはいつだって変わらない。
「人を何百人も殺せるってだけで人は化物にはならないんだ。そうして涙を流して心に傷を負うのは君が人間だからだ。優しくて明るいリーナだからだ」
リーナは嗚咽を漏らしながら涙でグシャグシャになった顔をぼくの胸から顔を上げると言う。
「じゃあセッカはずっと私のそばに居てくれる?」
弱く脆い言葉だった。すがるような言葉。
「それは無理だよ。でもリーナがどうしても辛くなってもう涙が溢れそうになったときぼくを呼んで。ぼくは必ず君に会いに行くよ。そしてこうして抱き締めてまた優しくて明るいリーナに戻ってもらう」
ぼくの言葉にリーナは笑った。そしてゆっくり自分の右手の小指を出してくる。
「約束だよ」
いつの日かぼくが教えた指切りだ。
「あぁ約束だ」
躊躇い無く小指を結んだ。
彼女との別れは一年後。十三歳の時だった。
原作ではどういう流れでリーナがアンジー・シリウスになったのか忘れましたが今作では
2092年 リーナ戦略級魔法師に
↓
2092年 軍に強制入隊
↓
2094年 アンジー・シリウスになる
ということにしました。
あと十三使徒がアンジー・シリウス登場以前もそう呼ばれていたのか分からなかったので適当に濁しました。
原作との矛盾点はすべて雪花が生まれたことによるバタフライエフェクト…ということにします(震声)
ぼくはもう大分先まで書いてしまっておりもし矛盾が出ても修正出来ないかもしれないので一応保険をかけておきます。
さて明日も0時に投稿します。
明日からテストですが。