魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮) 作:カボチャ自動販売機
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あと感想に対しての返信でも書いたのですがオリ主の誕生日は3月29日です。
ではまた後書きにて。
あと二週間足らずで五歳の誕生日だというとある日。四歳の誕生日以来一月に一回程度のペースでぼくに会いにくるようになった父が慌てた様子で家に来た。
「奴等に勘づかれた!雪花が魔法師の才を持っていることもバレてる!」
そこからは大変だった。長年お世話になっている家政婦さんに連れられて空港へ。そしてあれよあれよという間に気がついたら─
「わーこれが自由の女神かー大きいなー」
─アメリカに来ていた。
へ?どいうこと?
◆
北アメリカ大陸合衆国。
前世にはなかった国でカナダやらメキシコやらの国を取り込んだアメリカということらしい。大統領もいて日本に大使館もあるとのことだが家の外へ出してもらえず部屋に閉じこもっていたぼくは自分の国にすら疎いのだ。海外のことなんて良く分かっていない。まぁニュースやら本やらでへーアメリカってこっちの世界はこんなんなんだと思った程度だ。科学者になるため勉強漬けの毎日だったが歴史やら地理やらは一切手をつけていなかったのが仇になった形だ。とはいえ科学者になれば必要になると思い英語は勉強していた。まだ日常会話が出来るというレベルではないがゼロよりマシだろう。なんせ今日からぼくはここに住むのだから。
「日本からわざわざご苦労様。疲れただろう。ゆっくり休みなさい今日からここは君の家になるのだから」
流暢な日本語でそう優しく声をかけてくれたのは弾・シールズ。
物腰の柔らかい優しそうな人で黒い髪に青い瞳のイケメンさんだ。ハーフとかではない純粋なアメリカ人みたいだけど、祖父が日本を大好きな人だったとかで名前も日本人のように漢字、その影響を受けて日本好きになった弾さんは髪を黒に染めているということらしい。
「ほらアンジー、挨拶しなさい」
「アンジェリーナ・シールズよ、よろしくね」
アンジェリーナ・シールズ。弾さんの娘。ぼくと同い年で長い金髪をツインテールにしていて弾さんと同じ青色の瞳を爛々と輝かせている。
「雪花君、大変だとは思うが私もアンジーも君の家族だ。何か困ったことがあれば言ってくれていいからね。若い頃君のお父さんにはとてもお世話になったんだ」
「ありがとうこざいます、弾さん。お父さんのお話を聞きたいところなんですが今日はもう疲れてしまって」
「そうだね今後のことで何かと不安かも知れないけどゆっくり休んで疲れをとらなくちゃ。部屋は用意してあるから沙世さんに案内してもらってね」
「はい、ありがとうございます」
ぼくはこの時、今後への不安とか枕変わって寝れるかなとかそんなことより驚いていることがあった。
あの家政婦さんの名前って沙世さんだったのか。
約五年目の真実だった。
◆
さて何故ぼくがアメリカに住むことになったのか。それはぼくがマンションの部屋から出してもらえないことと関係があった。どうやら父と母は愛人関係という奴だったらしい。父は母を愛していたが権力に屈し政略結婚をした。けどやっぱり母のことを愛していたので結婚したあともズルズルと恋人関係を続けていた。そしてそれを政略結婚をした妻もその実家も黙認していたのだ。要は父の優秀な遺伝子が欲しかっただけだから子供さえ作ってくれれば好きにしてていいよということだ。衝撃の事実だが父にはぼく以外にも結婚している妻との間に二人の子供がいるのだ。うん、ぼくが部屋から出してもらえない理由も父と中々会えない事情も分かった。
ではなぜぼくがアメリカにいるのか。それは父の妻の実家がぼくに目をつけたからだ。どうやらぼくの魔法師としての才能はかなりのものらしく妻の実家が寄越せと言ってきているらしいのだ。随分とバイオレンスな家のようで実力行使も厭わないという一触即発の状況に追い込まれた。そこで父は信頼する友人の元へぼくを逃がすことにしたのだ。妻の実家の
そしてぼくのアメリカでの生活が始まったというわけだ。
どうやら今世の人生、中々にハードらしい。
超・展・開。
はい、今日の投稿分で一章は終了です。早い?仕方ありませんこの物語は展開の早さが売りなんで(震え声)
原作一巻に入るまでは超速で時間が進みます。
主人公は原作八巻までしか読んでいないのでアンジェリーナが何者か分かってません。一体何者なんだろうなー(棒読み)
明日は投稿しないかもしれないです。でも明後日には必ず投稿します。