国立の「ギャラリーKIGOMA」にて展示された。
59個のバーによる、法外に拡張された純正調の為の。
ピアノの最高音Cの、さらに1オクターブ上のCから始まる1オクターブの音域を、
59の純正調で分割し、同時に鳴らす。
純正調の分子と分母は、7,11,13等の素数の乗数によって構成される。
また、会場内には13種類のテクストが置かれる。
これらのテクストの組段も、7,11,13等の素数の乗数によっている。
また、一周5分以上に及ぶ、超ロングディレイマシンがあり、これによって
会場内の足音、物音、会話等が約5分後になって再生される。
これらのエレメントが、何の必然性もなく、ただ共存してしまう。
別に誰に望まれたわけでもなく、ただそこにある。
そしてそこには、何故か残酷かつ圧倒的な強度が生まれていく。