ボール保持率で大きく劣るなど、相手に試合を終始支配されながらの勝利。それでも、主将で守備リーダーの吉田は「こういう試合で勝つことは、チームが強くなっていくのに必要なこと。日本が世界(の強豪)に近づいていくのに大事なこと」と手応えたっぷりに語った。
特に、センターバックでコンビを組む冨安のできには目を見張るものがあった。決勝点となった前半20分のゴールもさることながら“本職”の守備でも、もう何年も代表ブルーのユニホームを着て戦っているかのような存在感。「正直驚いている。最後まで集中力を切らさずにやりきった」と目を細めた。
次は、中2日と過密日程での準々決勝。より厳しい戦いが待ち受けるが、アジア王者の座を奪還するためには、それも乗り越えなければならない。「これで終わりではない。気を緩めず、最後まで走り続けたい」。あと3つ。8年前と同じ美酒を味わうため、経験豊富な闘将は最終ラインでチームを引き締め続ける。