もちろん、貸付先匿名化の解除が徹底されれば、匿名化を隠れ蓑にしたポンジ・スキームは撲滅され、投資家の被害が減少することは予想されますが、一方で借り手としては、ソーシャルレンディングを利用して高金利で借入している事実が公開されることによるメリットってあるのでしょうか?
世間の目からすれば、ソーシャルレンディングを利用して高金利で借入している=銀行から借り入れることができない危ない会社に見られる恐れはないでしょうか?
maneoファミリーで多いパチンコ店や飲食店などは、風評被害を恐れて、とても公開する気などさらさらないのではないでしょうか?
CFF、クラウドリース、ガイアファンディングなどmaneoファミリーで最近一斉大量期失が続いていますが、これはリファイナンス基準の見直しだけでなく、貸付先匿名化解除に対応できない事業者の淘汰の一貫としてとらえることもできるのではないでしょうか?
もちろん、これは私の単なる憶測であり、事業者が公式に認めることはないでしょうが、どうも貸付先匿名化解除に対応できなさそうな事業者が最近バタバタと大量期失している気がするんですよね。
私が、昨年6月末以降、maneoファミリーへの投資に慎重になったのは、GILの件だけでなく貸付先匿名化の解除への対応に懸念があるといったこともあります。
LCレンディング、プレリートファンド、スマートレンドあたりは、実質的に貸付先が判明していますが、他の事業者の案件は公開できるのでしょうかねえ。
ほとんどの事業者は、貸付先匿名化を前提にスキームを組んでいると思うので、いきなり金融庁から梯子を外されたような状態になっていないのでしょうか?
場合によっては、旧来型のソーシャルレンディング市場が大きく縮小したり、事業者が続々と淘汰される懸念もあると思います。
maneoファミリー以外にも、クラウドバンクが対応できるのかやや気になります。(一度事業者に問い合わせてみようと思います)
貸付先匿名化解除に確実に対応できるという点では、関係会社貸付を全面に出しているFundsや既に案件が特定している不動産投資型クラウドファンディング(FANTAS funding CREAL)は安心感があると思います。
貸付先匿名化解除が、ソーシャルレンディング業界に与えるインパクトは大きいと思うので、当然のことながらそれを先取りした投資行動が明暗を分けることになると思います。
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Thoughts on 貸付先匿名化の解除は投資家にとって本当に朗報か?
よーかん says...
お疲れさまです。
金融庁の匿名化の指導以前は借手の社名出てたんですけどね。現状だと、匿名前提で借りてるところも多いと思うので、案件数が一時的に減少する可能性もあると思います。
不特法案件のメリットについて言及されておりますが、最近よく見る都心ワンルームマンションに投資する案件について、業者はどのような意図で案件組成されているのかが良く分かりません。
最近の都心ワンルーム物件ですと、築10数年、22平米、駅近の条件で物件価格2000万円程度、家賃10万円弱位が平均的かと存じます。
上記のモデルケースで表面利回り6%ですが、投資家へは8%程度の利回りを設定しており、償還の際に転売益が出ないと、トータルではマイナスになってしまいます。
実際には管理費修繕積立金や固都税支払いもあるため、業者が利益を出すのは結構難しいと思ってるのですが、業者側のねらいはどんなところにあるのか、ご存知でしたらご教示頂けると幸甚です。
slinvestor says... Re: タイトルなし
よーかん様、コメントありがとうございます・
私の勝手な憶測ですが、FANTASが8%の利回りを出しているのは、オープニングのプロモーションを兼ねての出血サービスではないでしょうか?
クラウドファンディングで儲けたいわけではなく、不動産販売への導線として位置づけたいのではないでしょうか?平たくいえば、撒き餌というか客寄せパンダというか。
それゆえに、ここでコケたら意味がないので、償還には万全を期するのでは?
ただ、1年後も同じような高利回りを継続するとそのお金の出処が気になるので、投資後もよく状況を注視したいと思います。
ちなみに、私は、FANTASは期間4ヶ月の中古マンションに1件10万円~30万円で分散投資しています。劣後出資20%のバッファーがあるので、大やけどをする気はしないんですけんどね。