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【芸能・社会】

館ひろし、恭サマに感謝 ブルーリボン賞決定

2019年1月21日 紙面から

ブルーリボン賞主演男優賞を撃ち抜いた?舘ひろし(高嶋ちぐさ撮影)

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 東京映画記者会(東京中日スポーツなど在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ「第61回(2018年度)ブルーリボン賞」が20日、決定した。主演男優賞には「終わった人」の舘ひろし(68)が選ばれた。舘は昨年、同作でモントリオール世界映画祭の最優秀男優賞に輝いており“2冠”となった。主演女優賞は門脇麦(26)が獲得。授賞式は2月6日に東京・内幸町のイイノホールで行われる。

 受賞作では定年後のさえない元銀行員を演じた。今までにないコミカルな役柄で、人気シリーズ「あぶない刑事(デカ)」などで築き上げたダンディーなイメージを覆す好演だ。

 今回の役で「ハードボイルドでない芝居ができたのは、『あぶない刑事』で恭サマ(柴田恭兵)と一緒にやっていたから」と語る。長年「あぶ刑事」でコンビを組んできた柴田は、コミカルなキャラクターも難なくこなす。そんな柴田を見て「彼の芝居に憧れていた部分があった。目の当たりにして吸収するものがあった」と明かす。「恭サマと一緒にやっていなかったら、この作品はできていなかった」と柴田に感謝した。

 所属する石原プロでは石原裕次郎さんが新人賞などを、渡哲也(77)が主演男優賞を受賞。偉大な2人に「半歩だけ近づいたかな」と謙遜する。渡からは祝福の電話があったといい「僕に資格があるか分かりません」と言うと、渡からは「もらえるものはもらっておけ」と返ってきたという。

 主演男優賞を受賞し、来年の授賞式では人生初となる司会の大役が待っている。「まったく自信がない。“あぶない司会”になるかも」とにやりと笑った。

◆主演女優・門脇麦 目標だった…信じられない気持ち

難役をこなし主演女優賞に輝いた門脇麦(稲岡悟撮影)

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 「すごく、素直にうれしかった。ブルーリボン賞は一つの目標だったので信じられない気持ちです」。「止められるか、俺たちを」に主演し受賞に感激。国内の主演女優賞受賞は初めてだ。

 12年に亡くなった鬼才・若松孝二監督。門脇は、若松監督の若松プロダクションで助監督になった吉積めぐみ(門脇)を体当たりで演じた。作品は、めぐみの視点から描かれる青春群像劇だ。

 実在の人物を演じる難しさに加え、生前の若松監督とは面識がなく、ハードルの高い役を見事に演じた。「最初はどうやったらいいか…。物語にめぐみさんという人が成立すれば、と。難しさはあえて感じないようにした」。若松監督が生きていたら「お会いしたかった。(作品に)すごく出たかった」と即答する。

 自身は過去、バレエダンサーの夢を断念し、女優を志した。若き実力派になった今も「(今後)こういう役をやりたい、とは考えてない。来る役がかたよってくるので」とあくまで実直だ。

◇第61回ブルーリボン賞◇

主演男優賞舘 ひろし(68)「終わった人」

主演女優賞門脇  麦(26)「止められるか、俺たちを」

助演男優賞松坂 桃李(30)「孤狼の血」

助演女優賞松岡 茉優(23)「万引き家族」「ちはやふる-結び-」「blank13」

新人賞南  沙良(16)「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」

監督賞白石 和彌(44)「孤狼の血」「止められるか、俺たちを」「サニー/32」

作品賞「カメラを止めるな!」上田慎一郎監督(34)

外国作品賞「ボヘミアン・ラプソディ」ブライアン・シンガー監督

【注】()内数字は年齢

◆授賞式に60人招待

 2月6日午後5時から東京・内幸町のイイノホールで開催する授賞式に30組60人を招待します。昨年の主演男優賞・阿部サダヲ(48)、主演女優賞・新垣結衣(30)が司会を務めます。授賞式後の作品上映はありません。

 入場をご希望の方は、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記の上、〒100 8505 「東京中日スポーツ報道部芸能・ブルーリボン」係へ。27日必着。発送をもって発表とします。

 

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