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【サッカー】

武藤、走りきる!きょうサウジ戦 終盤に「勝利の極意」

2019年1月21日 紙面から

サウジアラビア戦に向け調整する武藤。左は室屋、右は伊東=UAE・シャルジャで(共同)

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 【シャルジャ(アラブ首長国連邦)松岡祐司】サッカーのアジア杯で2大会ぶり最多5度目の優勝を目指す日本は、21日午後3時(日本時間同8時)からサウジアラビアとの決勝トーナメント1回戦に臨む。FW武藤嘉紀(26)=ニューカッスル=は自身初の2戦連発に向け、「全力を出し尽くす」と臨戦態勢に突入。過去7大会のデータでも裏付けられた、対中東の「勝利の極意」で難敵を打ち破る。

 悩みも苦しみも、渾身(こんしん)の一撃が洗い流してくれた。

 「吹っ切れましたね。自分にとって、(得点は)とても大きなものだった。あとは、チームのためにどれだけ得点を取れるか」

 1次リーグ第3戦・ウスベキスタン戦の前半43分、武藤の打点の高いヘッド弾で日本は息を吹き返した。いや、2015年10月のイラン戦以来、実に3年3カ月の空白の時を経て、誰よりも武藤自身が蘇生した。失いかけた自信を取り戻し、爽快な笑みが絶えない。

 大一番、サウジ戦。急ピッチで回復が進む大迫を差し置いて、2戦続けて1トップで先発出場が濃厚。20日の前日練習では鮮やかな赤色のスパイクを履いてチームの先頭を走り、引き締まった表情に闘魂の炎をのぞかせた。大迫依存からの脱却を証明した男が文字通り、エースとしてピッチに立つ心構えだ。

 「先を見過ぎず、一戦一戦。サウジ戦に全力を尽くす。FWとして出る以上、得点を取ることが仕事で、それが日本代表を助けることになる。チームのために走り、ゴールを狙っていく」

 実力差はほぼなく、試合は拮抗(きっこう)すると見ている。「大差はない。1点勝負」。ただ、難敵とあっても「(サウジは)ディフェンスで(集中力に)少し問題を抱えている」と指摘。恐れず、焦れず、最終盤まで好機を待ち続け、一刺しを狙いたい考えだ。

 終盤勝負の有効性はデータでも裏付けられている。過去7大会で、対中東戦は計24試合15勝7分け2敗。特筆すべきは、日本が挙げた計45得点のうち、後半30分以降に奪ったゴールが12点に上り、全体の約27%を占めていることだ。

 「最後までチームのために走れば、(チャンスは)こぼれてくる」と武藤。勝利の極意を完遂できれば、中東の雄といえど、武藤にとって怖い相手ではない。

 

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