魔法科高校の比企谷八幡   作:天音 八
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八「最近誤字脱字がひどい……タイトルから分かるようあの話です」
レオ「それはこの作品に限ったことじゃないけどな」
八「うっ、急いで書くから間違えるんですよ……」
レオ「ゆとりを持とうな」






アクシデント

九校戦三日目

男女アイス・ピラーズ・ブレイクと男女バトル・ボードの各決勝が行われる三日目、司波曰く九校戦の前半のヤマと言われているらしい、どうでもいいけど

 

「あっ、いたいた。比企谷君!」

 

惚けていると声をかけられた。会長だ

 

「何かよ「ちょっと手伝って欲しいのよ」

 

……あの、連れて行くのはいいけどせめて最後まで言わせて?

 

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「比企谷、こっちだ」

 

解放されたのは渡辺先輩のレースが始まる直前だった。作業中に「あたしのレースは観に来るんだろうね?」と圧をかけられてしまったため見に行かざるを得なくなった。あとそういうのいいから、てか何故席取ってるし

 

空いている席に座ると同時に用意を意味するブザーが鳴った。観客席が静まり返り、一拍の間、2回目のブザーが鳴りスタートが告げられた

 

先頭に躍り出たのは渡辺先輩。だが予選と違い背後に2番手がピッタリついており、少し遅れて3番手もいる

 

「……一応録画しとくか」

 

鎖を1つ透明化させ空中を移動させながら撮影させる。もちろん魔法感知を無効化させる札をつけてな

 

レースはほとんど差がつかぬまま鋭角コーナーに差し掛かった。ここを過ぎればスタンドからブラインド、スクリーンによる観戦になる。まぁ視覚拡張あるから俺は関係ないけど

 

「あっ!?」

 

そのため観客席から聞こえた悲鳴、悲鳴の正体を見逃した

 

「オーバースピード!?」

 

誰かが叫んだ。確かにそう見え、ボードは水をつかんでいなかった。飛ぶように水面を滑っている七高の選手はそのままフェンスに突っ込むしかない、誰もいなければだが

 

選手が突っ込む先には渡辺先輩がいた。身体はフェンスに向けているが背後から迫る気配に気づいたのか肩越しに振り返っていた。その反応は見事の一言に尽きるだろう。前方への加速をキャンセルし水平方向の回転加速に切り替え水路壁から波も利用して魔法と体捌きの複合でボートを反転させた

 

「っち」

 

座標を固定し片手を椅子に触れ『錠』を解除させる。解除し終えると七高選手と渡辺先輩がぶつかっていた。なんとか間に合ったようだ。七高選手と渡辺先輩がぶつかり次にフェンスに当たる、というところで2人の姿が消えた

 

「え?」

 

こういってはなんだが隣から光井の間抜けな声が聞こえた。観客席も静まり返っている。ごめんね?こんな表現で

 

「お前ら少しどいてくれ」

「比企谷?」

「早よしろ」

「あ、ああ」

「退場」

 

光井、西城が席を離れる。離れたのを確認し自分の影に触れると影から勢いよく何かが飛び出た

 

「うわっ!」

 

飛び出たのは女性、消えた渡辺先輩だ。影から飛び出た渡辺先輩を受け止め光井が座っていた席に座らせる

 

「は?」

「え!?」

「はあぁぁ!?」

 

会場内に西城の声が響き渡る。まぁ消えた人が影から飛び出て来るならそう驚くわな、それは驚きすぎだが

 

「怪我はないですか?」

「あ、ああ特には」

「そうですか、一応医療室に行ってください。同じく退場」

 

再び影からもう1つもの、というか人が飛び出した。それを先ほどと同じく受け止め西城が座っていた席に座らせる。見た所こちらにも怪我はないようだ

 

「そちらもないようですね。光井、北山、2人を医務室に連れてってくれ」

「はっはい!」

「わかった」

 

2人を付き添わせ医務室に運ばせた。ふぅ疲れた

 

「……?どうしたお前ら」

 

周りを見ると千葉達、というか全員と呼べるだろう。この場にいる人達が俺を見ていた

 

「説明ちょうだい!」

「お、おう」

 

千葉に説明を強要された。まぁ必要だよな、てか周りの人もうなずくのね

 

「どこからだ?」

「渡辺先輩達が消えたところから頼む」

「……先に話すから質問等は最後にしてくれ」

「渡辺先輩達が消えたのは俺の魔法で影の中に入れたからだ。受け止めにお姫様抱っこになったのは影の都合上仕方ないことだ」

「……終わり?」

「ああ」

 

簡潔だろ?ふっ決まっ

 

「なんで影がないのに影に入ったの?」

 

てなかったよ

 

「光さえあれば影はどこにでも出来る。フェンスにぶつかる瞬間に出来た影に入れた」

「さっきの退場っていうのは何ですか?」

「影からの退場だ。これを言えば強制的に外に出される。ちなみに自分で人数を選べる」

「どうして上に飛び出たんだ?」

「影のある場所によって変わるが地面に映った影は上にしか出口がないからな、それにぶつかった勢いのまま入ったから出るときも勢いはそのままだ」

「あの高さから受け止めたら君にダメージが入るんじゃない?」

「身体強化魔法ってあるだろ」

 

飛んで来る質問に答えていく。質問に答え終わると全員が安堵の息を漏らした。しかしぶつかる瞬間水面の陥没、少し調べて見るか

 

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「失礼します」

 

コンコンとノックをし部屋に入る。入るとベッドに寝ている渡辺先輩と椅子に座っている七草先輩がいた

 

「比企谷か」

「はい比企谷です。怪我はどうでした?」

「特にないそうだ。奇跡といっていたが念のため休んでおけとのことだ」

「そうですよ治癒系統の魔法かけましたから」

「治癒魔法?」

「はい、治癒系統の魔法です」

「でも魔法による治癒って一時的なものですぐには治らないはずよ」

 

確かに魔法による治癒は一時的なものだが他の魔法があれば関係ない

 

「俺のはオリジナルで完治できます。病気と怪我の同時治療は無理ですけど」

「オリジナル?」

「はい。俺の魔法は詠唱魔法で古事記に書いてある魔法をもとに使ったりします。CADを使わないのでただの超能力見たいなものですね、魔力もかなり使いますが」

「それはただの、ではないだろう……」

 

さてそろそろ本題に入るとしよう

 

「渡辺先輩、あの時第三者から魔法による妨害を受けませんでしたか?」

「……どういうことだ?」

「七高の選手を受け止める直前に摩利が体勢を崩したのは第三者による不正な魔法で水面に干渉された所為じゃないのか?ってことよ」

「……確かにボードが沈み込む直前に足元から不自然な揺らぎを感じた。だがそれが魔法によるものかどうか、ましてや不正な干渉によるものかどうかはわからなかった。……何故そう思うんだ?」

「あの時先輩が足元を取られた水面の動きが不自然だったからです。魔法による事象改変に特有の不連続性がありましたし。まぁわからないならそれでいいです。それでは失礼します。怪我はありませんが大事にしてください」

 

一礼をし退室する。さて調べることが増えたな

 

 




影の道(ウンブラヴィア)
座標を特定し影に触れ開錠して使う魔法。簡単に言えば東方の紫の隙間。飛び込んで入ると中で入った時の高さで動き続けるため入るには歩いて入るのがオススメ(飛び出たのはそのため)

対価の癒し
あらゆる傷、病気を治すことができる。しかし傷、病気が大きいほど対価も大きくなる。対価は治した後に払う


摩利と真由美には嘘をついたがきちんと対価は払っています。今回は身体能力の一時低下と魔力4分の3消費

摩利が怪我をしませんでしたがミラージュ・バットはどうしたらいいですかね?摩利が出るか深雪が出るか、意見お願いします





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