魔法科高校の比企谷八幡   作:天音 八
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九校戦がまだ予選だからあまり書くことがない……








バトル・ボード(予選)

「……暑い」

 

バトル・ボード

長さ165cm幅51cmの紡錘形ボードに乗って人工水路を走破する競技だ。その予選に先輩が出場すると言うことで観客席いるのだがまだ予選は始まっておらず前にいる連中は仲良く雑談している。話の内容は司波が朴念仁だと言うことだ。いや見てればわかるだろそれは

 

「そろそろ始まりますね」

 

選手紹介アナウンスにより渡辺先輩の名前が呼ばれ、その瞬間黄色い歓声が客席を、特に最前列付近を揺るがした。うるせぇ

 

「……凄いな。これもしかしなくてもあの先輩達それぞれにファンがいるんじゃないか?」

「そうなんじゃないかな。会長の時も凄かったし」

「いやあれより凄かったろ」

 

七草先輩の試合は見てないがそんなに凄かったのだろうか?

 

『用意』

 

スピーカーから合図が流れる。そして空砲が鳴り競技が始まった

 

 

「自爆戦略?」

 

後ろから呆れ声が聞こえた。それには同感だスタート直後に他選手を撹乱しサーフィンの要領で推進力に利用しようとしたのだろうが自身がバランスを崩すような荒波を作ってはどうしようもない。それに優勝候補の渡辺先輩巻き込まれてないし

 

「硬化魔法の応用と移動魔法のマルチキャストか」

 

司波がぼそりと呟いたことに西城が反応した

 

「硬化魔法?何を硬化しているんだ?」

「ボードだ。自身とボードの相対位置を固定して落ちないようにしているな」

「その通りだ。硬化魔法は物質の強度を高める魔法じゃない。パーツの相対位置を固定する魔法だ。それは理解しているだろ?」

「そりゃ使っているからな」

「お前硬化魔法使ってんのか?まあいい」

「渡辺先輩は自分とボードを1つのオブジェクトを構成するパーツとして、その相対位置を固定する魔法を使っている。自分のボードを1つの『もの』として移動魔法を掛けているがそれも常駐じゃない。硬化魔法も移動魔法もコースの変化に合わせて持続距離を定義し前の魔法と次の魔法が被らないように上手く段取りしている」

「へぇ」

 

西城が感嘆を漏らし一方司波は「しかし面白い使い方だな……確かに硬化魔法の対象は単一構造物のパーツである必要はない。これなら……」などと物騒なことを言っていたからな。こいつやべぇ……

 

「次は上り坂か、オチが見えた。こりゃ渡辺先輩の勝ちだな」

「オチって何かあるんですか?」

「あの人のことだ、どうせジャンプして着地の瞬間に魔法使って他選手を落水に追い込むだろ。ほら」

 

ディスプレイを見ると振動、加速、造波抵抗の弱体の魔法を使い、昇り切ると滝をジャンプし、着水と同時に水面を大きく打ち大波を作った。そして波は渡辺先輩を前方に押し出し2番手の選手は落水寸前まで追い込まれた

 

「当たった!」

「戦術家、と言えば聞こえはいいだろうがありゃただの性格の悪い人だな」

「同感ね」

 

1週目のコース半ばも過ぎないうちに渡辺先輩の勝利は確実なものになっていた____________________________________________________________

 

「アララッラッライ、アララッラッライ、A」

 

コンコンとドアがノックされる音が聞こえた。誰だよ、せっかくイスカンダル3分で終わらないクッキング的な感じで作ってたのに

ちなみにこれは2番だ、1番は無駄で始まる

 

「はい……中条先輩?」

 

ドアの前にいたのは中条先輩だった。こんな夜更けにどうしたのだろうか?あと何だそのパジャマ、かわいい

 

「こんばんわー比企谷君。今少しいいですか?」

「少し待ってください。今菓子を作ってるので、中で座って待っててください」

「お邪魔しまーす。あ、いい香りがします!」

「今作ってますからね。えーとあとはスポンジに塗ってトッピングか」

「本格的ですね、わざわざ道具まで持参して作るなんて」

「頑張った人に褒美があるのは当たり前ですからね」

「それで一体何を作っているんですか?」

「イタリアンチョコケーキです。店で出せるか味見込みで作ってます」

「もう職人顔負けの上手さですね」

「それは言い過ぎですよ」

 

影収を発動し冷蔵庫より少し冷ために調節した影に蔵う。うーん手がひんやりする。後で食べるつもりだしこの温度でいいだろう

 

「お待たせしました。それでどうしたんですか?」

「実は比企谷君にお願いしたいことがありまして」

「こんな時間にですか?」

「それは、簡単な会長の祝勝会みたいなものをしていたので」

 

ええっと、スピード・シューティングだったか?

 

「それで何ですか?鎖でも使いたいんですか?」

「い、いえ!実は会長が話があるから呼んできてくれと」

 

だろうな。祝勝会に鎖とかあるわけねぇし

 

「……祝勝会をしていたんですよね?男の人は何人いますか?」

「女子だけのものなので居ません」

「お引き取りください。女性しかいない部屋とか無理です」

「えぇ!?」

 

いやね、女しかいない部屋に男を連れ込むとか何考えてんのあの会長?そんなの襲われても文句言えませんよ?ま、襲う度胸なんてないし部屋にも渡辺先輩がいるだろうから無理だと思うが

 

「お願いです話だけでも聞いて下さ〜い」

「……はぁ。聞くだけですからね」

 

上目遣いをされるとこちらから強く言えない、それも中条先輩だと。いやな?この人がやると小さい子虐めてるみたいでなんか言われそうじゃん?まぁそうじゃ無くても目の濁った奴と喋ってるだけでやばい。あれ目から汗が……

 

なんてくだらない事を考えていると例の女子会部屋に着いた

 

「会長、比企谷君を連れてきました」

 

中条先輩が部屋に入る。俺も先輩に続けて部屋の中に入る。中には寝巻き姿の七草先輩、渡辺先輩、市原先輩、司波妹がいた

 

「良く来たわね比企谷君」

「出来れば来たくなかったんですけどね、それと時間を考えてください俺が寝ていたらどうするんですか」

「無論叩き起こさせるつもりだったが?とりあえず座ってくれ」

 

うわーこわーいこのせいかくわるいひとこわーい(棒)

 

 

「わかりました」

 

鎖を複数取り出し椅子の形に作り、それに座る

 

「普通にベッドの上でいいだろうに……」

「俺には無理です。それで話ってなんですか?」

「八幡さん明日、明後日の両日ともオフですよね?」

「ああ、何もないが、……仕事か?」

「はい。よろしくお願いしますね」

 

もう決まってんじゃねぇか、だったらわざわざ呼ばないでいいだろうに……

 

「会長説得するために呼んだんじゃないんですか!?」

「あ、あれー?いつのまに決まったんだろ?」

「まぁどうせ拒否権なんてないんでやりますが、条件があります」

「条件ですか?」

「これを食べてください」

 

そういって影から試作品を出す

 

「ねぎ……ですか?」

「間違えました、こっちです」

 

ねぎを蔵い今度こそ試作品を取り出す。何故ねぎ出したんだろ?

 

「あ!さっきのケーキですね」

「さっき?」

「はいっ!さっき比企谷君を呼びに行った時作ってたんですよ!しかも道具を持参して!」

「全部影から出しましたけど」

「比企谷、君はエンジニアとして来ているんだろう……」

「ええ、強制でですが。それに頑張った人には褒美を、苦労した人には報酬が必要ですから」

「比企谷君が……捻くれてない?」

「さては偽物か!」

 

市原先輩それはどういうことっすか。それとあんたは酷すぎんだろ

 

「俺が後で試食しようと思ったものですがせっかくなら食べて感想を、と思いまして」

「ほう、ならいただくとするか」

「見た目は美味しそうですね」

「味もいいですよ。何せ人気店の店長が作ってるお菓子ですから」

 

人気店か、それほど人気なのかね?確かに人は増えて来たが人気と言うほどではないと思うが

 

「切り分けたので配りますね」

 

鎖を2本使い、鎖の上に皿に乗せたケーキとフォークを乗せ回転寿司のレーンのように渡していく。1分もしないうちに全員にケーキが渡った

 

「はむっ。っ!おいひい!」

「ああ、いくらでも食べられそうだ」

「驚きました、このような才能があったなんて」

「あーむっ。うーん口の中が幸せです〜♪」

「八幡さんレシピをお願いします!」

「だと思った、ほれ」

 

ケーキは好評のようだ。後司波、あまりうちのレシピを取らないでくれよ兄に食わせたいのはわかったからさ

 

「それでは俺は戻りますね。皿とフォークは自動的に消滅するので放置で大丈夫ですよって聞こえてねぇな」

 

幸せの時間を邪魔しないようにそっと部屋から出る。仕事ね、明日から頑張るぞい!やりたくないが

 

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「はぁ〜美味しかったですね〜」

「そういえば深雪さん、比企谷君貴女のこと名前で呼びかけたみたいだけど」

「そういえばそうだったな、名字でしか呼ばない比企谷をどうやって名前呼びにさせたんだ?」

「深雪さんも名前で呼んでますね」

「最後まで呼ばれませんでしたが、昨夜友人達と八幡さんの部屋でミニ親睦会を開いてその時の王様ゲームでこの場にいる全員を名前呼びすることになりまして……」

 

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そういやなんの仕事か聞いてなかったな、まぁいいか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、部屋片付けてなかった




最近、というか最初からですが誤字が酷い……

あーちゃんは癒しです





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